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【写真:田中伸弥】
相馬勇紀、有言実行の2得点で日本代表の勝利に貢献
【日本 6-0 香港 E-1サッカー選手権2022】
EAFF E-1サッカー選手権決勝大会の初戦が19日に行われ、サッカー日本代表は香港代表に6-0の大勝を飾った。
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ゴールラッシュの口火を切ったのは、開始2分にFW相馬勇紀が決めた直接フリーキックだった。ペナルティエリア手前から右足を振り抜き、日本代表での初ゴールを奪った。55分にもゴールネットを揺らした相馬は2得点でチームを大勝に導いた。
香港戦前日に取材に応じていた際には「(6月の日本代表戦)4試合をテレビで見て、自分が昨年の夏に(東京五輪で)一緒に戦った仲間たちが活躍する姿を見て心にくるものがあった。今大会は自分の中で見える数字だけが自分の中で目標としてあります」と語っていた相馬。結果を出すことに対して「自信はあります」という言葉通りの活躍を披露した。
しかし、試合後は「先日、結果を目指してチームのために戦うということを話した中で2点取れたのは素直に喜ぶべきではありますが、謙虚に次の試合に向かって頑張っていこうと思っています」と浮かれる様子はなかった。
なぜなら厳しい現状認識が相馬の中にあるからだ。試合前の取材でカタールワールドカップに向けた競争について問われると、「客観的にも現実的にも、今の自分が当落線上よりもさらに下の位置にいる」と答え、こう続けた。
「最後に必要だよねと呼びたくなる選手がどういう選手かと考えれば得点に絡める選手だと思うし、自分でゴールが取れる選手だと思う。1つひとつ目の前のことを戦った先にあることなのかなと。とにかくこの3試合に集中するだけかなと思います」
これから対戦する中国代表や韓国代表のクオリティや強度は、香港代表よりもはるかに高い。その中で結果を残せるかによって、本当の意味でカタールワールドカップに向けて生き残っていけるかが試される。
2019年の前回大会にも出場し、韓国代表に0-1で敗れて優勝を逃した経験を持つ相馬は改めて気を引き締める。
「本当に悔しい思いをしましたし、即席チームというか、今日は(チームとして)合わせる時間もなかったんですけど、ここからは時間もある。韓国は本当に強度が高くて、球際にも来ると思うので、どれだけセカンドボールを拾うかだったり、攻守両方の切り替えの部分でしっかりポジショニングを取ったりして走り勝てるか。
技術だけじゃなくて、戦う部分、走力などが勝敗を分ける。2019年は(韓国に)本当に左足一発でやられてしまったので、本当に1つひとつ集中して、今日の試合よりも、もっともっと集中しなければいけない。そこが大切かなと思います」
中国代表を打ち破り、韓国代表にリベンジを果たした先に、東アジアNo.1のタイトルがある。そして、チームとしての優勝をつかんだうえで個人として結果を残すことで、ワールドカップへの道が拓けてくる。
名古屋グランパスで左ウィングバックを担い、攻守両面でタフに進化した相馬が日本代表を高みに導く姿を見るのが楽しみだ。
(取材・文:舩木渉)
【了】