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危機的状況…。なぜサッカー日本代表戦は4980人しか集められなかったのか。惨状を招いた複数の要因とは?【E-1サッカー選手権2022】

text by 編集部 photo by Getty Images

観客動員数が落ち込んだ理由とは?



 EAFF E-1サッカー選手権男子決勝大会で、日本代表戦は以下の日程で組まれた。

7月19日(火)香港代表戦(カシマ)
7月24日(日)中国代表戦(豊田)
7月27日(水)韓国代表戦(豊田)

 第2戦は集客のしやすい土日開催、第3戦は優勝が決まる可能性があり、一番実力の拮抗する韓国代表が相手だ。その2試合に比べると、第1戦はチケット購入の動機としては弱くなってしまう。

 第1戦は唯一の関東開催ではあるが、平日の日中に仕事をしている層が19時20分キックオフのカシマスタジアムに間に合うのはごくわずか。実際、今季の鹿島アントラーズは平日に2試合を開催しているが、そのどちらも観客動員数は1万人を下回っている。平日のカシマスタジアム開催というハードルは決して低くない。

 さらに追い打ちをかけたのは、パリ・サンジェルマンの来日である。

7月19日(火)香港代表戦(カシマ)
7月20日(水)川崎戦(国立競技場)
7月23日(土)浦和戦(埼玉スタジアム)

7月24日(日)中国代表戦(豊田)
7月25日(月)G大阪戦(吹田スタジアム)
7月27日(水)韓国代表戦(豊田)

 火曜日の鹿島で行われる日本代表戦か、水曜日の国立で行われるPSG戦か。両者を天秤にかけた人は決して少なくないだろう。PSG戦のチケットは争奪戦となり、18日に秩父宮ラグビー場で行われた公式練習には13,370人の観衆が詰めかけた。両者の差は明らかと言っていいだろう。

 今や絶対的な人気カードではなくなった日本代表にとって、こういった競合とのバッティングは致命的になる。娯楽の多様化による可処分時間の奪い合いは今に始まったことではなく、日本代表に限った問題でもない。

 しかし、4,980人という現実は変わらない。様々な理由があるにせよ、日本サッカーの代表たる試合に4,980人しか集められないというのは大きな問題で、強い危機感を感じずにはいられない。

【了】

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