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【写真:Getty Images】
畠中槙之輔、日本代表合宿直前にベンチ外。真相は?
明治安田生命J1リーグ第22節が16日に行われ、横浜F・マリノスはサガン鳥栖と2-2で引き分けた。
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今月13日に発表されたサッカー日本代表に、マリノスから7選手が招集された。その7選手のうちDF小池龍太、MF岩田智輝、FW西村拓真、FW宮市亮の4人が鳥栖戦に先発出場。FW水沼宏太とMF藤田譲瑠チマはベンチスタートとなった。
驚きだったのは、同じく日本代表招集が決まっていたDF畠中槙之輔の名前がメンバーリストに含まれていなかったことだ。約1年半ぶりにA代表復帰を果たしたセンターバックは、代表合宿前日の試合でまさかのベンチ外となった。
一体なぜだろうか。怪我であれば日本代表活動への参加も危ぶまれるところ。しかし、マリノスを率いるケヴィン・マスカット監督は試合後の記者会見で「特に何か問題があったわけではなく、コンディションの部分で、代表でしっかりできるようにバランスを取った」と畠中を遠征メンバーから外した理由を説明した。
昨季後半を棒に振った左太ももの大怪我から復帰した今季、畠中は「パフォーマンスには満足していない」という自覚を持ちながらプレーしてきた。マリノスのJ1優勝に大きく貢献した2019年当時のような水準に戻れていない現状には、悔しさを募らせているところ。
今月10日に行われたJ1第21節のセレッソ大阪戦では、自らのパスミスによって失点も招いた。DFチアゴ・マルチンスの退団にともなって右センターバックに配置転換されてから新たな役割への適応に苦しんでおり、得意としているはずのビルドアップで失態を犯すなど精彩を欠いている。
選手の状態をコンディションだけでなくメンタル面やバイオリズムなども考慮して見極めるマスカット監督の眼はごまかせない。日本代表に復帰したとはいえ、畠中がマリノスのディフェンスラインで絶対的な存在でないのは間違いない。
ただ、指揮官はマリノスから一度に7人の日本代表選手が出たことを「誇らしく思う」と喜んでいた。そして、EAFF E-1サッカー選手権に臨む7選手に「しっかり成果を残してきてほしい。初招集の選手もいるが、代表でのプレーというのは選手のキャリアにとっても大きな意味を持って刻まれる。頑張ってきてほしい」とエールを送った。
J1で首位を走るマリノスから日本代表に選ばれた7選手は、定着に向けて爪痕を残せるだろうか。そして、「海外組に負けない自信もある」と語った畠中は1年半ぶりの代表活動を復調のきっかけにすることができるだろうか。E-1選手権は国内組の彼らにとって、カタールワールドカップ出場に向けた最後のアピールチャンスにもなる。
(取材・文:舩木渉)
【了】