MF：ハキム・マストゥール（ルネッサンス・ズマンラ／元モロッコ代表）

生年月日：1998年6月15日
在籍期間：2012年7月～2018年7月
ACミラン通算成績：0試合0得点0アシスト

　ACミランのトップチームでの出場経験がないのにも関わらず、ここまでミランの選手として名が知れている選手は他にいないだろう。レッジーナの下部組織時代から「神童」と称されていたマストゥールは14歳の時にミランへと移籍。15歳でセリエＡの試合でベンチ入り、16歳でプロ契約締結と、エリート街道のど真ん中を突っ走っていた。

　しかし、2015/16シーズンにローン移籍したマラガでわずか5分の出場に留まると2016/17シーズンのズウォレへのローン移籍も失敗。チームでのプレーではなく、YouTubeチャンネルでリフティングスキルを披露することに熱が入り、集中力を欠いたことでミラン復帰後も出番に恵まれることはなかった。結果的にトップチームで1試合も出場しないまま18年夏にミランを退団している。

　その後はギリシャのラミラやアカデミー時代を過ごしたレッジーナ（セリエB）などでプレーするも全く結果を残すことができず、2020/21シーズンにプレーしたカルピ（セリエC）退団後は1年間無所属の状態が続いた。そんな中、先日6月28日にモロッコ2部に所属するルネッサンス・ズマンラがマストゥールの獲得を発表した。現在24歳にして1シーズンで最も試合に出場したのがカルピ時代の10試合と、様々な問題を抱えていそうだが、両親の母国でサッカー選手として輝くことができるのだろうか。