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Jリーグ 2年前

「1-0なのに満足していた」川崎フロンターレ、連覇した過去2年との最大の違いは? 痛恨ドローで遠のく首位【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

修正を図るジュビロ磐田

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【写真:Getty Images】



 前半通して抑え込まれた磐田も、当然のごとく修正を図ってくる。伊藤彰監督は後半頭から杉本と大森を2トップ気味に配置。川崎の両CBと大島へのケアを強めてきた。特に大島のアンカー脇のスペースを狙って、パス回しの起点をつぶそうと試みたのだ。この采配がズバリ的中し、川崎の攻撃が前半のようにスムーズには流れなくなった。

「前半は狭い中でもバイタルにボールが入ったが、後半は相手も対応してきた。そういう時こそ、先制点の場面のように背後に走る選手がいないとギャップはできない。もっと怖いところに人が走っていくように、全員の目を揃えることが必要になってくる」と鬼木監督も苦言を呈したが、ピッチを大きく使うワイドな展開が見られなくなったのは痛かった。

 停滞感に包まれ始めた川崎に追い打ちをかけるように、磐田はジャーメイン良、山本康裕、金子翔太といった切り札を投入。前線の活性化を図る。逆に川崎は山根がアクシデントで交代を余儀なくされるなど、ダイナミックさをもたらせる人材が減っていく。鬼木監督もレアンドロ・ダミアン、ジョアン・シミッチらを送り込み、攻撃の圧力を加えようとしたが、悪循環は改善されない。

 そこにのしかかったのが、後半40分の同点弾だ。42歳の名手・遠藤保仁の右CKにニアで反応したのは、伊藤槙人だった。

「あのセットプレーはナイスボールだったし、ヘディングも素晴らしいゴールだった」とベンチから見ていた山根も神妙な面持ちで言うように、ワンチャンスを見事に持っていかれる格好になってしまったのだ。

 終わってみれば1-1のドロー。川崎は勝ち点2を落としたうえ、暫定首位の横浜F・マリノスとの勝ち点差が3に広がるという手痛い結果を突きつけられた。

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