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ベルギーで三笘薫は変わった。「強度は全く足りていない」サッカー日本代表で感じた世界基準【21/22欧州日本人総括コラム後編】

シリーズ:21/22欧州日本人総括コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

「攻撃のバリエーションを増やす」

三笘薫
【写真:Getty Images】



 三笘は常に次の課題を見つけながら、それを1つひとつクリアしてステップを上がってきた。来季は保有元のブライトンに戻るのか、ユニオンなど別のクラブで武者修行を続けるのか決まっていないが、どこでプレーすることになっても成長が止まることはないだろう。

「攻撃のバリエーションを増やす、能力を増やすという意味では、シュート練習を増やさないといけないし、どんな相手も抜いてチャンスを作らないといけないし、守備で前線からプレスをかける強度も高めないといけない。

今はウイングバックをやっていますけど、代表でウイングをやった時に結果を出さないといけないですし、いろいろなポジションでもやれる強度と、どんな状況でも試合に出場できるタフさを求めてやっていきたいと思っています」

 挑戦を始めたばかりの頃は試行錯誤の連続だったウィングバックにも適応し、攻守両面で特徴を存分に発揮できるようになった。当然、ウィングとしての武器にも磨きがかかっている。もしユニオンに移籍する前の状態のままであればブラジル代表と対峙しても感じられるものは少なかっただろうし、そもそもチャンスすら与えられていなかったかもしれない。

 コンディションが整わず不完全燃焼に終わった東京五輪での悔しさを胸に挑んだシーズンだった。雌伏の時を経て飛躍を遂げた三笘が、この1年で得たものは過去にないほど大きかったのではないだろうか。

 カタールワールドカップ本大会まであと5ヶ月。世界基準を体に刻み込み、さらなる進化を追い求める三笘の突破力が日本サッカーの未来を切り拓く。伸びしろは無限大だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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