CB
【写真:Getty Images】
吉田麻也(背番号22)
パラグアイ代表戦:HT OUT
評価:B
この試合でもキャプテンマークを巻き先発出場した。攻める時間が多い中でも集中力を欠くことなく最終ラインを統率し、被カウンター時も冷静に対応。ビルドアップ時はなかなか縦パスを差し込むことができなかったが、リスクを冒さずシンプルなプレーを心掛けていた。次のブラジル代表戦はもっと忙しくなるだろう。
ブラジル代表戦:フル出場
評価:B
パラグアイ代表戦に引き続き先発出場。ブラジル代表の猛攻を受ける中、最後の局面では身体を投げ出し、空中戦でも強さを示すなど、ボックス内ではさすがの対応を披露していた。しかし、縦パスを引っかけたり、中途半端なクリアをしたりと、相手に2次攻撃のチャンスを与えることが少なくなかったのはマイナスポイントである。
ガーナ代表戦:HT OUT
評価:C
3試合連続のスタメン出場。フィジカル能力に長けるガーナ代表相手にも空中戦でことごとく勝利していた。しかし、43分の場面ではジョーダン・アイェウに簡単にシュートを許してしまい、失点を招く。山根視来のミスからという緊急事態ではあったが、もう少し厳しく寄せてほしかったところではある。
チュニジア代表戦:フル出場
評価:C
最低最悪のパフォーマンスだ。後半立ち上がりに焦りからか簡単に足を出してPKを献上。76分には板倉滉、シュミット・ダニエルとの連係不足から相手にボールを奪われ、2失点目をプレゼントしている。そして後半アディショナルタイムにはルーズボールにチャレンジするも収めきれず、相手にカウンターを許して3点目を献上。言葉は悪いかもしれないが「戦犯」と言わざるを得ない。
谷口彰悟(背番号3)
パラグアイ代表戦:フル出場
評価:B
前半は吉田麻也と共に最終ラインを統率し無失点に抑えていたが、後半に悔しい失点。ゴールを決めたデルリス・ゴンサレスへの対応は残念ながら軽かったと言わざるを得ない。しかし、そこで気落ちすることなく、その後はうまく切り替えて追加点を与えず。終盤には懸命に足を伸ばしピンチの芽を摘み取るファインプレーも見せていた。
ブラジル代表戦:出場なし
ガーナ代表戦:フル出場
評価:B
最終ラインの1人として1失点したのは悔しい結果となったが、個人のパフォーマンスに大きな問題はなかったと言っていいだろう。ビルドアップ時の安定感はさすがで、不用意な飛び込みから簡単に入れ替わられるような場面もなし。後半には的確なポジショニングで相手のカウンターを遅らせていたなど、全体的に冷静な対応が光っていた。
チュニジア代表戦:出場なし
板倉滉(背番号4)
パラグアイ代表戦:HT IN
評価:B
これまでセンターバックとして起用されてきたが、パラグアイ代表戦では後半よりアンカーとして出場。随所でデュエルの強さを発揮し、深い位置から積極的にボールを運ぶ姿も見られた。しかし、簡単に背後を突かれてしまったり、肝心なところでパスがズレたりと、反省点が多かったのも事実。抜群の安定感とは言い難かったか。
ブラジル代表戦:フル出場
評価:A
最終ラインで最も奮闘していたのはこの男だろう。ファウルで止めることも多かったが、ピンチと見れば恐れず果敢に前へ出てネイマールらに対応。そして最後の局面ではよく身体を張り、何度も危険なシュートをブロックしていた。また、長友佑都のカバーリングも的確で、不用意なパスミスやクリアミスを犯すこともなかった。自信のつく90分間になったと言えるはずだ。
ガーナ代表戦:HT IN
評価:B
吉田麻也に代わって後半よりピッチに立った。ガーナ代表がギアを上げてきた難しい中でのプレーだったが、頼りがいのあるパフォーマンスを披露。出足の速さでチャンスの芽を摘み、不用意なクリアミス等を犯すこともなく、追加点を与えなかった。冨安健洋の不在が長引く中、この男の評価は試合を重ねるごとに高まるばかりである。
チュニジア代表戦:フル出場
評価:C
前半はアグレッシブな守備対応で相手を完璧に封じていた。ビルドアップの安定感も抜群で、42分には南野拓実の“幻のゴール”をお膳立てしている。しかし、とくに悔やまれたのは2失点目の対応。吉田麻也、シュミット・ダニエルとうまく連係できず、判断に迷いが生じたところをやられてしまった。全体的に悪くはなかったので、実にもったいなかった。
SB
【写真:Getty Images】
伊藤洋輝(背番号26)
パラグアイ代表戦:フル出場
評価:B
嬉しい日本代表デビューを飾った。前半は左サイドバックとしてプレーし、高精度のロングフィードから得点のキッカケを生んだり、積極的な攻撃参加からチャンスを作り出すなど奮闘。デビュー戦とは思えぬ出来だった。しかし、センターバックに移った後半にパスミスから失点を招いたのはやはり反省点。代表に定着するには、そうした部分の精度も上げていかなければならない。
ブラジル代表戦:出場なし
ガーナ代表戦:フル出場
評価:B
パラグアイ代表戦と同じく左サイドバックで先発出場。1度危険なファウルがあったが、それ以外は堅実な守備対応を見せており、自身の受け持つサイドで決定的な仕事を与えなかった。また、パラグアイ代表戦のような軽率なパスミスを犯すこともなく、カタールワールドカップ行きに向けたアピールはまずまず成功といったところだろうか。
チュニジア代表戦:フル出場
評価:C
今シリーズ3度目の先発出場。前半は堅実な守備対応で左サイドに蓋をするだけでなく、左足のキック精度の高さも見せつけており、好印象を残していた。しかし、後半立ち上がりにクリアミスから背後を取られ、決定機をプレゼント。その後吉田麻也がPKを与えたことで、失点に絡む格好となった。パラグアイ代表戦でもそうだったが、一つひとつのプレー精度を高めるべきだ。
山根視来(背番号2)
パラグアイ代表戦:フル出場
評価:B
攻める時間が多い中、積極的に高い位置を取り攻撃を活性化した。1列前の堂安律ともうまく連係し、大外だけでなく内側のスペースも効果的に利用。40分には浅野拓磨とのパス交換から決定機も作り出した。一方で守備は戦ってこそいたが、原口元気の気の利くカバーに助けられた部分も多かったのは事実。崩れはしなかったが、欲を言えばもう少し強度を高めたかった。
ブラジル代表戦:81分 IN
評価:出場時間短くなし
長友佑都に代わって81分から右サイドバックとして出場。ハーフスペースに位置し攻撃に厚みをもたらそうとしたが、残念ながらうまくボールが回ってこなかった。
ガーナ代表戦:85分 OUT
評価:C
積極的な攻撃参加からゴールを奪った29分のシーンは見事。利き足ではない左足のシュート精度は高かった。しかし、やはり見逃せないのは43分のキックミス。中央に、それもグラウンダーのボールを蹴り込んでしまうのは絶対にやってはいけないことで、これがワールドカップのような大舞台ならば致命的なプレーとなっていた。この教訓を今後に生かしたい。
チュニジア代表戦:82分 IN
評価:出場時間短くなし
0-2という難しい状況で投入。見せ場は作れなかった。
中山雄太(背番号20)
パラグアイ代表戦:HT IN
評価:B
後半から左サイドバックとしてプレーした。出場から間もなくして危険な横パスを出したのは気になったが、その後は落ち着いてプレー。守備に重心を置きながら、隙があれば前線に飛び出し、クロス等でチャンスに絡んだ。しかし、序列を一気にひっくり返すようなインパクトはなし。可もなく不可もなくといったところだった。
ブラジル代表戦:フル出場
評価:C
プレミアリーグ屈指のアタッカーであるハフィーニャの多彩な仕掛けに悪戦苦闘し、何度か突破を許す。また、56分にはダニエウ・アウベスを完全にフリーとしてピンチを招いているなど、その守備対応は世界トップレベルの相手に披露するものではなかった。伊藤洋輝の台頭もある中、さらに序列を下げてしまっても不思議ではない出来だ。
ガーナ代表戦:85分 IN
評価:出場時間短くなし
85分からの出場で出来ることは限られた。
チュニジア代表戦:出場なし
長友佑都(背番号5)
パラグアイ代表戦:出場なし
ブラジル代表戦:81分 OUT
評価:A
日本代表では不慣れな右サイドバックとして先発出場。対峙したのは今季絶好調のヴィニシウス・ジュニオールだったが、落ち着いた対応を見せほぼ突破は許さず。途中から出てきたガブリエル・マルティネッリに対しても大きく後手を踏むことはなかった。また、後半には巧みなランニングからチャンスを作るなど、そのパフォーマンスは期待以上だったと言っていい。
ガーナ代表戦:出場なし
チュニジア代表戦:82分 OUT
評価:B
ブラジル代表戦に引き続き、本職ではない右サイドバックとして先発。一列前の伊東純也が深さを作る中、攻撃参加で目立つことはあまりなかったが、前を向かせない1対1の対応が光り、空中戦でも確かな強さを示すなど、守備面では非凡な働きを見せていた。チームとしては屈辱の3失点となったが、個人の出来は悪くなかった。