三笘薫と鎌田大地が語る改善のヒント
「相手が複数人いてもそこに行くのか、うまく周りを使いながらチームとして攻撃に人数をかけていくのかってところの判断は自分自身の課題でもありますし、チームとしてもそう。点を取りに行くバリエーション自体が少ないし、シュートもあまり打てていない。自分が行ってカウンターを受けるという流れは本大会でやっていけない。チームとしての攻めの決まり事を持たないといけないと感じています」
再三再四、チャレンジしてゴールに結びつけられなかった三笘が本音を吐露したが、2週間以上の活動期間がありながら、重要な部分のすり合わせができていなかったのは、やはり気がかりな点と言っていい。
伊東と三笘という両サイドが日本代表の武器なのは最終予選から分かっている。彼らの個の力で大苦戦したアジアを突破し、7大会連続W杯出場を果たしたのも事実だ。しかしながら、それだけで世界基準の相手からゴールを奪えないのも確か。サイドでの数的優位をいかにして得点に結びつけるかが本大会に向けてのポイントになってくる。
その重要課題を貴重な6月シリーズの間に解決できなかったことは、今後に暗い影を落としかねない。攻撃の手詰まり感が後半31分、そしてロスタイムのミスからの連続失点につながったと言っても過言ではないだろう。
0-3というスコアは敵将が思い描いた通り、それ以上の結果だったはず。20年前のリベンジを果たされ、日本としては不安ばかりが募る結末になってしまった。
6月4連戦を振り返ってみると、W杯出場国であるブラジル代表とチュニジア代表からノーゴールだった点はやはり見逃せない。枠内シュート数はどちらも0本と厳しい状況だ。これではドイツ代表やスペイン代表、この日出場権を獲得したコスタリカ代表を撃破するのは至難の業と言わざるを得ない。