1トップに置くべき選手は…
この試合でドイツ代表は、イングランド戦同様の3-4-2-1を採用。前節は1トップにカイ・ハフェルツを置いていたが、今回はヴェルナーを起用した。
しかし、この起用法は愚策だったかもしれない。
イングランド戦で見せたドイツ代表の戦術というのは、高い位置を維持する両ウイングバックを絡めたショートカウンターや、CBからのロングボールによる相手DFの裏への抜け出しだ。この試合でも同じ戦術を取り、シュロッターベックのロングパスに抜け出したホフマンが同点弾を決めている。
前節は最前線のハフェルツがターゲットマンになることや、中盤まで下がってボールを受けていたため、同選手の背後にスペースができ、ホフマンがダイアゴナルランで相手DFの裏に抜ける場面が多々見られた。
だが、この試合で1トップに入ったのはスピードが武器のヴェルナーだ。裏への抜け出しを得意とする背番号9が最前線にいることで、得点源であるホフマンへのロングパスやチャンスは減り、同選手の良さを消してしまっていた。
ドイツ代表はここまで3試合3得点と、攻撃が機能しているとは言い難い。今月行われる試合は残り1試合。果たして、現地時間14日に行われるイタリア代表戦で、何か解決策を見出せるだろうか。
(文:阿部勝教)
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