三笘薫への依存度
ガーナ代表に対して序盤はあまりプレスがはまっていなかったが、前半途中からはロングボールを蹴らせて回収する流れにできていた。相手の3バックに対して3トップが敵陣半分からプレスし、両ウイングは外側へのパスコースを遮断する。相手のウイングバックが遮断コースより前に出たらSBがマーク、下がったらウイングが二度追いという手順で前進させない。
中盤中央は3対3なので、相手のアンカーにインサイドハーフがプレスして、放した相手は遠藤航が受け取る。3バックの相手に対しての標準的な守り方だが、以前はこれで混乱していた時期もあったのに比べればかなり整理されていた。
ドイツ代表がプレス回避でよく使う、GKからウイングバックへのロングパスに対しては、伊藤洋輝の高さは有効かもしれないが、この試合ではガーナ代表がFWへのロングボールを選択することが多かったので、まだ何とも言えない。
ガーナ代表はほとんどハイプレスをしてこなかった。対ドイツ代表という点では全く参考にならない。ドイツ代表は徹底的なハイプレスを戦術の中心に置いているチームであり、それを日本代表が回避できるかはこの試合では問えない。
難なくボールを運べるため、攻撃面で焦点になったのは引いている守備ブロックをいかに攻略するかに絞られた。想定できるとすればニュージーランド代表またはコスタリカ代表になる。
4得点しているので攻撃面での成果は十分のようではあるが、2ゴールは三笘薫の個人技によるもの。三笘への依存度は高い。ブラジル代表戦ではミリトンに1対1で抑え込まれたが、ガーナ代表には十分に通用していた。対面がミリトンという状況のほうが特殊なので、本大会でも三笘の個人技は期待できそうだ。