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日本代表 2年前

久保建英がW杯メンバー当確とは言えない理由。「原点回帰」で初ゴール、サッカー日本代表で生き残るのに必要なこととは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

W杯メンバー入り当確とは言い切れない理由

久保建英
【写真:田中伸弥】


 正直、シュート自体は久保の技術と嗅覚を考えれば、それほど難しいものではなかったが、この1点によって目に見えない重圧から解放されることが何よりも大きい。

「久保は『個で行く』という選択肢しかなくて、相手に読まれたりする部分があったと思いますが、個で崩すことと周りのサポートを使いながら崩すという選択肢を相手に持たせながら、的を絞らせない攻撃がよかった。チームとしても非常にいい機能性だった」と森保一監督も前向きに評価した。エゴばかりを押し出すのではなく、周りと連係しながらゴールを奪えたことも特筆すべき点。この日は彼にとって「原点回帰」の90分間になったのではないか。

 とはいえ、総合的に見れば、まだまだカタールW杯当確とは言い切れないところがある。まずは今回のガーナが事実上の2軍だったこと。4-1というスコア、シュート数14本対4本という数字からも分かるように、数人の主力抜きでコンディション不良の相手に対し、日本代表は自由も持たせてもらえる状況だった。だからこそ、久保・堂安・山根のトリオが機能したり、左の三笘が得意のドリブル突破で再三再四、打開できたと見ることもできる。

 このレベルに十分やれたからといって、ドイツ代表やスペイン代表にも同じようにできるわけではないという事実は、リーガ・エスパニョーラで3シーズン戦った久保にはよく分かっているはず。強豪相手でもコンビネーションを使いながら、周りを生かして自分を生きるようなプレーができなければ意味がない。

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