久保建英のゼロトップ起用は一案
アンカーは遠藤航が不動の地位を築いているが、その稼働率を考えるとここでは休ませたいところ。それと同時に、同選手不在時のオプションを試しておきたい。
守田英正がすでにチームを離れてしまったため、遠藤の代役候補は柴崎岳か板倉滉になるが、前者は守備強度に不安があるため、やはりスタメンにチョイスするならば後者になるだろう。吉田と同じくブラジル代表戦でかなりハードに戦ったため疲労の面は気になるものの、ここでも力を示せれば、本人にとってもチームにとっても大きなプラスになることは間違いない。
インサイドハーフは今シリーズで出場機会に恵まれていない柴崎と、パラグアイ代表戦で圧巻の輝きを放った鎌田大地。もちろんこの2人は基本的に中盤で並ぶ格好になるが、流れの中では柴崎とアンカーに推す板倉がダブルボランチを組み、鎌田が一列上げトップ下に、といったことも可能になるだろう。
右ウィングは堂安律だ。スタメンに抜擢されたパラグアイ代表戦では相手の左サイドを散々脅かし、4-1大勝に大きく貢献していた。今回も活躍するようなことがあれば、カタールワールドカップ行きへの可能性はさらに高まるだろう。
左ウィングは三笘薫。ブラジル代表戦ではエデル・ミリトンに封じられたが、やはり同選手のドリブルは崩しの面においてかなりの武器になる。左インサイドハーフに推す鎌田との相性も悪くなく、ここでさらに連携を深めておきたい。
そしてCFに推すのは久保建英だ。日本代表や所属するマジョルカではサイド起用がメインだが、やはり若きレフティーの能力が最大限引き出されるのは中央。狭いエリアでもしっかりとボールを持つことができ、ゴール前でのアイデアも非凡と、クリエイティブなプレーには定評がある。
WGに推す堂安と三笘とは東京五輪でも良い関係性を築いていた。久保がボールを引き出す際にできたスペースへ両サイドの選手が飛び込んでいき、一気に仕掛けるといったような攻撃は、集中力を欠きやすいアフリカのDF陣には有効かもしれない。いずれにしても、久保の“ゼロトップ”起用は試す価値があるだろう。