真価が問われるブラジル戦
この2人の活躍により、今後日本代表の中盤は最終予選で固定されてきた遠藤、守田、田中碧に加えて原口、鎌田の間で熾烈なレギュラー争いが繰り広げられるはずである。
試合は後半、パラグアイ代表の足が露骨に止まり、自陣で守備をするのが4バック+2ボランチの6枚だけになり、もはや日本代表のシュート練習の様相を呈してくる。
パラグアイ代表が中央を閉めようと絞れば外で三笘がフリーとなり(3点目)、外を抑えようと広がれば今度は中央から田中碧がミドルを決める(4点目)。結果と新戦力のテストを両立させたパラグアイ戦はチームの総合力を高めることには成功したが、W杯本戦を占うテストという意味では次のブラジル戦が真価を問われることになるだろう。
森保監督としてはテストの意味合いで見たい選手を並べたのだろうが、返って主力組よりも適材適所に選手がハマり、チームとして機能してしまったのは何とも皮肉だったかもしれないが。
(文:龍岡歩)
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