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【写真:田中伸弥】
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【日本 4-1 パラグアイ キリンチャレンジカップ2022】
キリンチャレンジカップ2022が2日に行われ、サッカー日本代表はパラグアイ代表に4-1で勝利を収めた。
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この試合ではカタールワールドカップアジア最終予選で出番の少なかった選手たちにチャンスが与えられた。さらに初招集のDF伊藤洋輝も日本代表デビュー。先発フル出場し、左サイドバックとセンターバックの2ポジションで奮闘した。
「前半はかなりゲームを支配できたと思うし、何度かいい攻撃参加から(三笘)薫くんとのコンビネーションでチャンスも作れた。ただ、もっともっとクオリティとその回数を増やさないといけないと感じていますし、後半に関しては自分のミスから失点したので、まずはそこを反省しないといけない」
前半は左サイドバックで、後半は左センターバックとしてプレーした伊藤は、特に後半のパフォーマンスを悔いる。前半は度々オーバーラップして攻撃に絡むだけでなく、先制ゴールの起点となるロングパスを供給してフィード力もアピールした。
しかし、センターバックに移った後半は危険なパスミスで失点のきっかけを作ってしまった。59分、伊藤の縦パスが相手にカットされ、デルリス・ゴンザレスにゴールを奪われた。味方がすぐに取り返してくれたことで大きなほころびにはならなくて済んだが、「完全に読まれていたので、あそこでセンターバックがリスクをかけてまで縦パスを入れるべきではないとは感じています」と反省の弁を述べた。
もし公式戦であれば、たった1本のパスミスが敗戦につながって大きな痛手となる可能性もある。ましてワールドカップの舞台であれば、影響はより大きなものになるだろう。伊藤も「ミスから失点につながるというのを今日感じたので、これからは2度とないように、リスクをあまり負わないようにプレーしていかなきゃいけない」と気を引き締めていた。
とはいえ今回のミスによって勇敢さを失ってはならない。より慎重なリスク管理が求められるとはいえ、伊藤が勇気を持って相手の急所を突くようなパスを出せなくなれば、すなわち彼の最大の武器を失うことと同義なのだ。
ワールドカップ本大会において複数ポジションをこなせる選手は重要で、185センチを超える長身の伊藤が左サイドバックにも対応できるとなれば日本にとって大きなアドバンテージになる。
今回は選ばれていないDF酒井宏樹も含め、DF吉田麻也やDF冨安健洋と伊藤が並べば、全員が185センチオーバーという世界的に見ても稀な大型ディフェンスラインを形成できる。世界と戦うにあたって日本代表の大きな武器にもなるだろう。
A代表デビューを果たした伊藤の自己評価は「まだまだ厳しい」と現実的だった。そして「メンバー争いに関しては厳しい戦いなので、どうチームに貢献していくか、勝利に貢献していくかを考えながらやっていきたいです」と続ける。
カタールワールドカップ出場に向けて、6月の残り3試合でチーム内での存在感をどれだけ大きくできるだろうか。パラグアイ戦を経て、伊藤が有力な候補の1人としてメンバー争いの中に割って入ってきたのは間違いない。
(取材・文:舩木渉)
【了】