「ブラジルレベルになると…」鎌田大地が明かす強豪と渡り合うイメージ
「ブラジルレベルになると、今日のように僕らがボールを握れる展開じゃない。結局、奪ってからカウンターが多くなるし、守備的になる。僕自身も攻撃と守備の割合は考えながらプレーしたい。普段からビッグクラブとやることが多いので、そこは調整できる。上のチームとやる時はショートカウンターになると思います」
鎌田はこうも語っていた。強豪相手の場合、ボールを持たれる前提で攻守のメリハリをつけながら試合をコントロールできるのは大きい。そこは海外移籍から2年未満の守田や田中と異なる点だ。仮にブラジル戦で最終予選主力コンビが困難に直面するようなことがあれば、原口・鎌田という新たな組み合わせが急浮上するかもしれない。そんな可能性も出てきたと見てよさそうだ。
加えて言うと、今回は鎌田と田中碧も約30分間プレーした。相手がルーズになった分、強度や球際という部分では評価しづらい部分もあったが、新たな関係性が生まれつつあるのは朗報だ。中盤のバリエーションが増えれば、日本の戦い方の幅も広がる。そうなるように仕向けていくべきだ。
いずれにせよ、原口と鎌田が本大会戦力の有力候補に名乗りを挙げたのは確か。欧州トップレベルを熟知する男たちの存在はW杯を視野に入れても貴重である。森保監督もその重要性を痛感したはず。彼らのパフォーマンスを踏まえ、指揮官が中盤の構成をどう変化させていくのか。ブラジル代表戦を含めて、先々が非常に興味深い。
(取材・文:元川悦子)