もう1人の要注意人物
もう1人、日本が注意すべきはDFアブドゥラ・イドリース(写真右)だ。20番を背負う同選手はDF登録で、もともとは左サイドバックやセンターバックを主戦場とする選手だが、ドバイカップU-23では左ウィングとして起用されていた。強豪アル・ジャジーラの主力としてFIFAクラブワールドカップやAFCチャンピオンズリーグに出場した経験も持っている。
イドリースの最大の持ち味は左足のキックで、ドバイカップU-23のU-23ウズベキスタン代表戦でも直接フリーキックからゴールを脅かす場面があった。日本もセットプレーからの失点は避けたいところで、イドリースの鋭く曲がって落ちるキックは強く警戒すべきだろう。
一方、攻略の糸口もある。UAEのディフェンスラインはハイプレスに弱く、相手に強く寄せられると雑に前線へのロングボールを選択する傾向が見られた。日本としてはボールを失った後、すぐに前線から激しく寄せてUAEのミスを誘い、二次攻撃につなげたい。テンポよくパスをつながせないよう、確実に相手のプレーの選択肢を奪っていくことが重要だ。
中東メディア『アラブ・ニュース』によれば、シルバ・プッチ監督はU-23アジアカップ開幕にあたって「我々はサウジアラビアや日本など、グループステージの対戦相手の強さをよくわかっている。本大会に初めて出場するタジキスタンが大きな野心を持っていることも知っている」とコメントしたという。
UAEの指揮官が語るように、日本が入ったグループは今大会屈指の激戦区になっている。まずは初戦でUAEを攻略し、いい形で第2戦のサウジアラビア戦、第3戦のタジキスタン戦へとつなげていきたいところだ。
AFC U-23アジアカップの日本対UAEは日本時間の3日22時キックオフ予定で、DAZNにて独占配信される。
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