サッカー日本代表落選「驚きもしなかった」理由とは?
「個人的なところで言うと、しっかり我慢して対応できた。いいポジショニングでいい準備ができた」
谷は試合終了間際に迎えたピンチをそう振り返る。武藤が小林友希のヘディングに反応し、ペナルティエリアで決定機を迎えた。しかし、谷が右足でシュートをセーブし、湘南を窮地から救った。
ロングボールに反応し、相手選手と接触しながらボールをはじき出したシーンもあった。前述したシーン以外にも随所に特徴を発揮した谷は、自身のパフォーマンスを次のように振り返った。
「当たってるという言葉は好きじゃない。キーパーはそれなりの準備をしているからこそ、止められると思う。シュートが枠にいかないのもそこにキーパーがいるから。いい準備ができたのでこれを続けていきたい」
6月に予定されている日本代表の活動に先立ち、20日には日本代表メンバーが発表されたが、そこに谷晃生の名前はなかった。これについて谷は「僕自身驚きもしなかったですし、代表に選ばれるパフォーマンスをしていなかった」と受け止めている。ただ、この試合のようなパフォーマンスを続けていけば、国内組で構成される7月のEAFF E-1サッカー選手権、9月のテストマッチ、そして11月に開幕するカタールワールドカップメンバーにも十分食い込むチャンスはあるはずだ。
(取材・文:加藤健一)