FW:チャカ・トラオレ(コートジボワール/ミランU-19)
【写真:Getty Images】
生年月日:2004年12月23日
トップチーム通算成績:なし
市場価値:-
コートジボワールで生まれたチャカ・トラオレは2015年にヨーロッパへやって来た。当時11歳だった同選手は、後に不法移民のブローカーとして有罪判決を受けた代理人と共にエミリア=ロマーニャ州にあるパルマに移動し、USアウダーチェというアカデミークラブに入団。そこで活躍したが、トラオレは年齢詐称を疑われ、法廷からEU外選手としての状況を明確にするために出場停止処分を受けているなど、苦しい時期を過ごしていた。
それでもサッカーに対する情熱を燃やし続けると、2017年に行われた大会でパルマのスカウト担当の目に留まり、同クラブのU-17チーム加入を掴み取ることに。そこから順調にステップアップすると、昨季はセリエAで3試合に出場。2004年生まれで同舞台に立った選手は、トラオレが初めてだった。そして昨年夏、パルマでのプレーを評価され、セリエAデビュー戦の相手だったミランに60万ユーロ(約7200万円)で移籍。今のところトップチームでの出番はないが、今季のカンピオナート・プリマヴェーラ1では24試合で8得点5アシストを記録と奮闘を続けている。
トラオレはタッチライン際で違いを生み出す典型的なウィンガーである。「ネイマールとロナウドとロナウジーニョがアイドル」と話す通り、足裏などを巧みに使ってボールを自由自在に操るなどテクニックに自信を持っており、観る者を驚かせるような派手な技を披露することも多い。1対1で止めるのは、決して容易ではないだろう。一方で課題も多い。フィジカルが凡庸で、判断力が低く危険な位置でボールを失ってしまうこともしばしば。得点力も高いとは言えない。しかし、特別なポテンシャルを秘めているのは明らか。弱点を1つひとつ解消していけば、間違いなく怪物となる。