12位:ルーカス・モウラ(ブラジル代表/トッテナム)
【写真:Getty Images】
生年月日:1992年8月13日
市場価格:2000万ユーロ(約24億円)
20/21リーグ戦成績:30試合3得点4アシスト
サンパウロでプロキャリアをスタートさせたルーカス・モウラは、13年冬に複数クラブとの争奪戦の末にパリ・サンジェルマン(PSG)に引き抜かれた。ズラタン・イブラヒモビッチとエディソン・カバーニと共に強力3トップを形成し、リーグ・アン4連覇など数々のタイトル獲得に貢献した。しかし、ネイマールやキリアン・エムバペといったワールドクラスのFWが続々と加入したことで序列を落とし、18年冬にトッテナムへと移籍。アヤックスと対戦した2018/19シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグではハットトリックを達成し、トッテナムをクラブ史上初となるCL決勝に導くなど勝負強さも光る選手だ。
モウラはブラジル時代から「90」という能力値を叩き出した圧倒的な「スピード」を武器にスターダムを駆け上がった。RWGで起用されていたPSG時代は「スピード」を活かして危険なエリアに入り込み、イブラヒモビッチとカバーニという2人のストライカーにクロスを合わせるシーンが多かったが、トッテナム移籍後は中央でプレーする機会が増え、スルーパスに抜け出してゴールネットを揺らすというのが得意の形となっている。
この「スピード」とブラジル出身の選手らしい「テクニック」を駆使した「ドリブル」を止めることは相手DFからすると困難であり、狭いエリアでも前さえ向ければ驚異的な加速力で一気に決定機まで持ち込んでしまう。
また、パンチ力のあるミドルシュートやヘディングシュートなど多彩な得点パターンもモウラの魅力であり、3トップであればどこのポジションでもプレー可能なポリバレント性も評価が高い理由である。試合途中から流れを変える「ジョーカー」としての役割もこなせるため、彼を欲しくないチームはないと言えるほど常に戦力として計算できる選手だ。