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リバプールは何が変わったのか? 最悪の前半から12分で大逆転、ビジャレアルの夢を打ち砕いたクロップ采配【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

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UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグ、ビジャレアル対リバプールが現地時間3日に行われ、リバプールが2-3で勝利。リバプールはアウェイで劇的な逆転勝利を収め、3季ぶり10度目の決勝進出を決めた。前半のリバプールは今季最悪とも言える内容だったが、後半は一変して完璧な試合運びで逆転した。リバプールはどのようにして変貌を遂げたのだろうか。(文:阿部勝教)


今季最悪の前半戦

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【写真:Getty Images】

 前半のリバプールはほとんど何も出来なかった。

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 1stレグは完璧だった。今季最高とも言えるパフォーマンスでビジャレアルを圧倒した。90分通してビジャレアルに許したシュートはわずか1本と完全に封じ込み、ホームで2-0の勝利。決勝進出に王手をかけていた。

 あの試合内容であれば、誰もがリバプールが2ndレグも危なげなく勝利すると思ったことだろう。しかし、この日は試合開始からいきなり苦戦を強いられた。

 開始3分で失点。自陣後方でボールを回したリバプールは、ビジャレアルのハイプレスから逃げるようにフィルジル・ファン・ダイクが前線にロングボールを送る。しかし、このボールを奪われると、ペルビス・エストゥピニャンのクロスをエティエンヌ・カプエが折り返し、ブライユ・ディアに先制点を決められた。

 リバプールはここから攻勢に出るが、プレーはどれもちぐはぐ。前線でパスが繋がらず、ペースを握ることが出来なかった。

 敵地で雰囲気に飲まれてしまったのか、リバプールは本調子を出せずにいると、前半終了間際に再び失点。パウ・トーレスのロングボールに抜け出したカプエにクロスを上げられ、飛び込んできたフランシス・コクランにヘディングシュートを決められてしまった。

 データサイト『WhoScored.com』によると、前半にリバプールが放ったシュートはわずか2本。パス成功率は今季のCLを通して最悪の66%と、明らかにパフォーマンスが悪かった。

 41分にビジャレアルは1点を加え、前半を終えた時点で2戦合計スコアは2-2。エスタディオ・デ・ラ・セラミカの雰囲気は絶頂となり、リバプールは完全に劣勢に立たされた。

 このままいけば、ビジャレアルに2戦合計スコアで逆転されるのは時間の問題だった。だが、後半に入るとリバプールが変貌。敵地で怒涛の追い上げをみせる。

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