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代表 3年前

イタリア代表、背番号10の系譜。謎の退場!? 韓国戦、誤審連発…最悪の大会で何があった?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

ドイツワールドカップ

フランチェスコ・トッティ
【写真:Getty Images】

背番号10:フランチェスコ・トッティ(ローマ)
生年月日:1976年9月27日(当時29歳)
個人成績:7試合出場/1得点4アシスト
戦績:優勝



 4年前の遺恨を晴らすべく再び背番号10を着けてワールドカップに乗り込んだトッティは、決勝までの全7試合に出場して眩い輝きを放った。そして、この大会が彼にとって代表キャリアにおける最後の大舞台となる。

 当初はコンディション面が懸念されていた。2006年2月、ローマでの試合中に背中から相手の激しいタックルを食らって、左足の腓骨骨折と左足首のじん帯損傷という大怪我を負ってしまう。懸命な治療とリハビリの末、同年5月に実戦復帰を果たしたが、左足首には手術時に埋め込んだ金属プレートが入ったままだった。

 それでも背番号10の“王子様”は輝いた。グループリーグは第1戦と第3戦に先発、第2戦はベンチスタートという形だったが、先発した2試合はそれぞれ1アシストを記録。途中出場だったラウンド16のオーストラリア代表戦で15分余りのプレーながらPKで決勝ゴールを挙げると、続く準々決勝のウクライナ代表戦に先発出場して2アシストでチームを勝利に導いた。

 負傷明けながら準決勝のドイツ代表戦は延長戦まで120分間を走りきり、デル・ピエロの決勝点を演出。決勝のフランス代表戦にも先発出場する。中盤でダニエレ・デ・ロッシ、アンドレア・ピルロ、シモーネ・ペッロッタ、ジェンナーロ・ガットゥーゾといった選手たちのサポートを受けながら、攻撃の中心に君臨した。

 大会を通じて最多タイの4アシストを記録したトッティは、イタリア代表の優勝に大きく貢献し、ドイツワールドカップのオールスターチームにも選出されている。この大会が終わった後、ローマの“王子様”はクラブでのプレーに集中するため、2007年7月にイタリア代表からの引退を宣言した。

 ところが、その後も大きな国際大会のたびに「トッティ待望論」が巻き起こることになる。代表復帰が実現することはなかったが、ローマ一筋のファンタジスタは特別な影響力を持ち続けた。そして現役引退後まで、ドイツワールドカップ前に手術した際に埋め込んだ金属プレートと8本の金属製のビスは左足首に残されたままだという。

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