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冨安健洋復帰でアーセナルは何が変わった? 勝利を手放したウェストハムのミスとは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

勝利に導いた2人のCB



 先述したように試合内容はほぼ互角だった。試合を優位に進めていたのはボール保持率56%を記録したウェストハムだが、シュート本数はホームチームの8本に対してアーセナルは13本。ブカヨ・サカやエディ・エンケティアら前線の選手のスピードを活かした速い攻撃でチャンスを作っていた。

 苦し紛れのシュートもあったが、その中で7本のコーナーキックを獲得。アーセナルは流れからなかなか決定機を作れていなかったが、この試合でコンビを組んだロブ・ホールディングとガブリエウ・マガリャンイスがセットプレーで強さをみせた。

 先制点を決めたロブ・ホールディングのシュートは見事だった。身長の高い選手をゾーンで守らせ、低い選手をターゲットとなる選手に当てて飛ばせないといった戦術はプレミアリーグでもよく見るが、ホールディングはクロスが上がる前の駆け引きでマークを外し、高い打点でヘディングシュートを決めてみせた。

 そして2点目を決めたのはガブリエウ。サカの入れたボールは一度相手DFに弾かれたが、ガブリエル・マルティネッリがこぼれ球を拾うと、フォーサイドへクロスを上げる。このボールをフリーになっていたガブリエウが頭で合わせ、強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。

 この場面ではウェストハムにミスがあった。ホームチームはコーナーキック時、フィールドプレイヤー10人全員がペナルティーエリア内に入り、ゴール前に4人が並んでブロックを形成。走り込んでくる相手に対してはマンマークに付いて守備をしていた。しかし、コーナキックを弾いた後はほぼ全員がマークする相手ではなく、ボールを見てしまう。マルティネッリがこぼれ球を拾った際もそうだ。マークから視線を外したことでガブリエウがフリーとなり、大外を取った同選手がゴールを決めた。

 流れからの決定機が少ない中、CBの2人がセットプレーで強さを見せ、チャンスをものにしたアーセナルが敵地で1-2の勝利を手にした。

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