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バルセロナが“ブスケッツ封じ”にも屈しなかった理由。ワールドクラスの技術を持つ2人の怪物とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

重要な役割を果たしたのは?



 もちろんバルセロナの勝因はマジョルカのクオリティー不足だけではない。この試合では、重要な役割を果たした人物が二人いた。

 それがアルバとダニエウ・アウベスだ。

 マジョルカは守備時5-3-1-1のような形を取り、心臓であるブスケッツを徹底的に消してきた。しかし、その分中盤3枚の脇、つまり両SBは空く。バルセロナは自然とそこにボールを集めていた。

 ご存知の通り、アルバとアウベスはワールドクラスの技術の持ち主。ブスケッツが消されてもなおチームのビルドアップがうまくいったのは、この両者がいたからに他ならない。事実、データサイト『Who Scored』によると、この日のブスケッツのタッチ数は69回で、パス数は58本。一方でアルバはタッチ数157回、パス数132本。アウベスはタッチ数104回でパス数79本となっていたようだ。

 アルバとアウベスは、積極的に相手の背後へロングボールを放ったり、アーリークロスを入れたりと崩しの局面でも存在感を誇示。アルバに関しては、先制点のアシストは見事だった。

 そして、この試合もそうだが、アウベスの存在はやはり特別だ。より内側にポジショニングしボールを捌く同選手がいることでバルセロナはビルドアップに困ることがなく、それによってブスケッツやアルバが高い位置でプレーに絡むことができる。アウベスが先発したリーグ戦では現在8連勝中と、結果にもベテランSBの有無による影響は表れていると言えるだろう。

 来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に向け、ベテランの力はまだまだ必要となりそうだ。

(文:小澤祐作)

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