4位:トーマス・ミュラー(ドイツ代表/バイエルン・ミュンヘン)
【写真:Getty Images】
生年月日:1989年9月13日
市場価格:2500万ユーロ(約30億円)
20/21リーグ戦成績:32試合11得点21アシスト
10歳でバイエルン・ミュンヘンの下部組織に加入し、19歳の時にトップチーム昇格を決めた。そこから同クラブ一筋のキャリアを歩んでおり、これまでチャンピオンズリーグ(CL)やブンデスリーガなど、実に31個ものタイトル獲得に大きく貢献してきた。もはやバイエルンのレジェンドと言っていい存在だが、まだまだトップレベルでのプレーを続けていくだろう。
爆発的な「スピード」や破壊力のある「ドリブル」を持つ選手ではないが、とにかく「IQ」が高い。とくに際立っているのがオフザボールの質で、相手にとって危険なわずかスペースを瞬時に見つけ、絶妙なタイミングで飛び込んで決定的な仕事を果たすことができる。さらに凄いのは、そのトライを何度も繰り返せること。こうした能力に関しては、世界でも1、2位を争うはずだ。
相手ゴール付近では点取り屋としても振る舞えるが、より目立つのは味方のゴールをお膳立てする姿と言えるだろう。視野の広さを活かしてフリーの味方をすぐにチェックできるため、自分が打てる状態でも「パス」を出すことが多い。つまり、“確実な方”を選択できるということだ。とくにエースFWロベルト・レバンドフスキとの相性は最高で、二人だけで崩してしまうことが珍しくない。
現在32歳とベテランの域にいるが、目立った衰えは見られない。むしろ、年齢を重ねるごとにピッチ上での存在感が増している印象を受ける。ランキングのトップ5入りは、妥当な結果と言っていいのではないだろうか。