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サッカー界の“黄金世代”や“ゴールデンエイジ”といえば、今では多くの人が1999年のFIFAワールドユース選手権(現U-20ワールドカップ)で準優勝を成し遂げた日本代表を挙げるだろう。しかし、世界で最も知られる“黄金世代”は1990年代のポルトガル代表である。そんなポルトガル黄金世代の5人はどんな選手なのか。フットボールチャンネル編集部が独自の方法で算出した能力値を紹介する。
ルイス・フィーゴ
FW:ルイス・フィーゴ(レアル・マドリード/ポルトガル代表)
1972年11月4日生(当時27歳)
00/01シーズン リーグ戦成績:34試合9得点18アシスト
ポルトガル代表通算127試合32得点
ボルトガル代表での主な出場大会:91年FIFAワールドユース選手権(優勝)、UEFA EURO’96、UEFA EURO2000、02年FIFAワールドカップ日韓大会、UEFA EURO2004、06年FIFAワールドカップ・ドイツ大会
ルイス・フィーゴは、90年台後半から00年台前半における世界のサッカーシーンで中心的存在だった選手だ。スポルティングCPの下部組織でキャリアをスタートし、90年台はバルセロナの英雄として、2000年からは宿敵レアル・マドリーの10番として常に話題の中心にあった。
ポルトガル代表では、91年にはFIFAワールドユース選手権の優勝に貢献。その後“黄金世代の”エース格として18歳でA代表デビューを飾ると、当時最多となる通算127試合に出場した。
フィーゴの最大の武器は「ドリブル」。「スピード」と「テクニック」を兼ね備えたドリブルは一度乗せたら止めることは不可能。さらにそこからアシストにしろ自らの得点にしろ、世界最高クラスの精度を持っており、対戦相手としては悪夢を見せられる気分だったはず。
加えて、フィーゴが当時世界最高クラスの選手となった理由として、高い「IQ」、強靭な「フィジカル」、そして常に冷静な「メンタル」の強さがある。つまり、フィーゴという選手は欠点のない完全無欠のサイドアタッカーだった。
しかし、彼らのワールドカップでの戦いは無念の一言に尽きるだろう。98年フランス大会では欧州予選で敗退を喫し、満を持して登場した02年日韓大会ではグループステージで敗退。特に共催国の韓国戦でパク・チソンの見事なトラップからのゴールで抜かれたのがフィーゴだったシーンは観た者の目に強烈に焼きついている。