3バック変更による変化は?
最初の試合では結果が出なかったものの、17日のJ1・鹿島アントラーズ戦で内容の改善が見られ、0-0で引き分けた。手ごたえをつかんだ指揮官は20日のFC東京戦も同じ形で挑んできた。昨季まで約4年率いたチームとの古巣対決に「変な感じでしたね」と本人も苦笑したが、感慨に浸っている暇はない。貪欲に勝ちに行くしかなかった。
序盤は両者ともに中盤でボールを奪い合う展開からスタート。名古屋は鋭いカウンターでチャンスを伺う。前半13分には仙頭の左クロスに前線の一角に入った柿谷曜一朗が飛び込んだが、惜しくもシュートを打ち切れない。続く20分には、レオ・シルバから吉田豊、柿谷を経由して、仙頭のスルーパスが前線へ。ここにマテウス・カストロが抜け出すビッグチャンスが生まれたが、森重真人にカットされてゴールに至らなかった。
「我々の小さなミスから相手のショートカウンターを発動された」とFC東京のアルベル監督も反省点を口にしていたが、名古屋らしい素早い攻めで敵に脅威を与えたのは前向きな要素だった。
0-0で迎えた後半。名古屋は開始早々に縦に1本のパスを通され、柿谷が抜け出す得点機を作ったが、相手の名手ヤクブ・スウォビィクに防がれ、またもゴールをこじ開けられない。
逆に東京も攻撃のギアを一気にアップ。最たるシーンが永井謙佑とディエゴ・オリヴェイラのシュートが立て続けにポストとクロスバーを叩いた後半8分の決定機だ。これには名古屋の選手たちもヒヤリとさせられたはずだが、何とか無失点で乗り切り、長谷川監督も安堵したことだろう。