6位:エンゴロ・カンテ(フランス代表/チェルシー)
【写真:Getty Images】
生年月日:1991年3月29日
市場価格:5000万ユーロ(60億円)
20/21リーグ戦成績:30試合0得点2アシスト
エンゴロ・カンテのサッカー選手としてのキャリアはまさに“シンデレラストーリー”である。2012/13シーズンは母国フランスの3部リーグでプレーをしていたカンテは、翌シーズンに2部、さらにその次のシーズンには1部と個人昇格することに成功した。自身初の1部リーグでのプレーを経験した翌シーズンにレスターに加入すると、「ミラクルレスター」と呼ばれたチームの快進撃に大きく貢献。プレミアリーグ制覇を経験し、シーズン終了後の16年夏にチェルシーへと移籍した。フランス代表メンバーとしては18年夏にロシアワールドカップを制覇、チェルシーの選手としては2020/21シーズンにUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制覇と、ユーロ(欧州選手権)を除く主要タイトルのほとんどを獲得している。
カンテの最大の武器は「守備力」だ。能力値は彼の中で最高値となる「89」を叩き出している。タックルが上手いのはもちろん、守備時のポジショニングが抜群のため、豊富な運動量も相まってピッチ全体が彼の守備範囲となる。168cm、68kgと小柄な選手だが「フィジカル」の能力値は「83」と高く、フィジカルコンタクトが激しいプレミアリーグでも問題なく相手選手からボールを奪い続けている。
レスターでのブレイク当時は「守備力」に目が行きがちだったが、チェルシー加入後は年々「攻撃力」がアップデートされている。得意のボール奪取から「ドリブル」で一気に中央を駆け上がりチャンスメイクをすることが多く、時には自らミドルシュートを放ってゴールネットを揺らすこともある。
カンテの弱点は「空中戦」だ。前述した通り身長は168cmとかなり小柄であり、190cm近くある選手と競り合うとどうしても高さ不足が露呈してしまう。だが、それも全く気にならないほどの圧倒的な守備力と意外性のある攻撃参加はチームに多くの選択肢を与えてくれる。
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