アジアサッカー・AFCチャンピオンズリーグ(ACL) 最新ニュース
【写真:2022 Asian Football Confederation (AFC)】
全北現代所属の日本人MF邦本宜裕が明かすチームの内情とは?
全北現代モータースは19日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ第2戦で横浜F・マリノスと対戦する。
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16日のグループステージ初戦で全北現代はシドニーFCとスコアレスドローに終わった。試合後、全北現代に所属する日本人MF邦本宜裕は「お互いにチャンスがあった中、決めきれなくて同点だったんですけど、初戦は勝ちたかったです」とドローを悔やんでいた。
韓国・Kリーグ1で5連覇中の全北現代だが、今季は9試合を終えて4勝2分3敗の4位とやや低調。チーム内で主力に新型コロナウイルス陽性者が続出している状況で、ACLグループステージ開催地のベトナムに乗り込んできた。
ただ、チームに課題は山積みのようだ。邦本はシドニーFC戦で無得点に終わった攻撃面への不安を口にする。
「基本、攻撃に関しては監督は何も言わないので、自分たちで考えて、僕たちもどうしたらいいのかな? と。いまの全北現代のサッカーはディフェンスのサッカーなので、ちょっと難しい」
守備時は4-4-2でブロックを敷き、攻撃になると中盤の選手がディフェンスラインまで下りてビルドアップに参加して3バック気味に。シドニーFC戦ではそんな可変式システムの片鱗も見えたが、こうした試合中の変化も選手たち主導で考えて話し合ったうえで実践しているようだ。
邦本は守備時に4-4-2の左サイドMF、攻撃時は中央まで進出して比較的自由に振る舞う。しかし、「やりやすいんですけど、縦パスがあまりこない。ミスしてもいいので、もっと積極的に(パスを)出して欲しい」と、やはり攻撃での課題を強く感じているところだ。
そして、チームメイトには「ミスをしたら監督に言われるという気持ちが少しある」と邦本は指摘する。そのうえで「でもそれはしょうがない。そこを僕たちがちゃんと話せば、たぶんうまくできると思います」と、弱点を認識しながらも前向きに課題改善への道筋を描いていた。
「サイドの選手はすごく走らなきゃいけないし、戻るのもきつい。特徴というか、自分たちのスタイルがまだないので、そこを何とかして作ることができれば、マリノス戦もいい試合ができると思います」
2年前のACLで2度敗れたマリノス相手に、邦本が勝利へのポイントとして挙げたのは守備でしっかりと耐えて「ディフェンスのちょっとした穴をどれだけ見つけられるか」。さらに「うちには速い選手もいるので、そこ(守備)からのカウンターを狙っていけたらいい」とイメージを膨らませている。
確固たるスタイルを見出せていない状態を、ACL期間中に脱することができるだろうか。「ディフェンスのサッカー」で後ろ向きなマインドがチーム全体を覆ってしまえば、簡単にマリノスのアタッキング・フットボールの餌食になってもおかしくない。
(取材・文:舩木渉)
【了】