勝利の立役者となったのは…
リバプールが勝利できた要因の1つは、前述した守備の改善だ。チーム全体としてパフォーマンスレベルは非常に高かったが、勝利の立役者となったのはマネだろう。
先制点の場面では、見事な動き出しでカンセロの裏に抜けると、ジョン・ストーンズにボールを当ててコーナーキックを獲得。このコーナーキックから、コナテの先制点を生まれている。
2点目の場面では、上手くパスコースを切ってストーンズにバックパスをさせると、すかさずプレスをかけてゴール。さらに3点目は、スーパーゴールを突き刺すなど、3得点全てに絡み、2得点を決める活躍で勝利に導いた。
左ウイングに入った前回とは異なり、この試合でマネは3トップの中央を務めた。ルイス・ディアスの加入以降、中央に入ることが多くなっているが、背番号10はその役割を見事に熟している。
データ『SofaScore』によると、マネは3本のシュートで2得点をマークした。さらにパス成功率は87%で、チアゴに次ぐチーム内2位。高いキープ力と正確なパスでゲームの組み立てにも関与していた。
この活躍にユルゲン・クロップ監督は「彼は信じられないほどの試合をした」と話し、続けて「私は最初のゴールが好きだ。サディオの加速とはハイプレスは本当に素晴らしかった」と称賛した。
最前線でチームを引っ張り、奮闘したマネは85分に途中交代。ピッチを退いたが、背番号10の活躍なくしてリバプールの勝利はなかったと言えるだろう。
(文:阿部勝教)
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