攻撃力は向上。しかし…
1点ビハインドで後半に向かわざるを得なくなったアギーレ監督は、ハーフタイム後にダニ・ロドリゲスとパブロ・マフェオを下げ、久保とイ・ガンインを同時投入。システムを4-4-2へと変更し、攻撃への意識を強めた。
これによりマジョルカは前半とまったく違う姿をみせた。敵陣でのプレー時間を多くし、フィニッシュに持ち込むシーンも増加。データサイト『Who Scored』によると、前半3本で終わったシュート数は、後半だけで10本にも積み上がっていたようだ。
しかし、相変わらず脆かったのは守備だ。58分、エルチェにフリーキックのチャンスを与えると、GKセルヒオ・リコが不用意な飛び出しをみせたことで、ペドロ・ビガスにヘディングゴールを献上。流れが傾いていた中、あまりにも勿体ない失点でリードを広げられてしまった。
さらに81分、イ・ガンインが背後を突かれ、ボックス内への侵入を許す。GKリコが飛び出し防いだかに思われたが、こぼれ球が懸命に戻ったイ・ガンインに当たったことで、そのままゴールへと吸い込まれてしまった。
結局、攻撃陣も不発に終わり、マジョルカは敵地で0-3と完敗。結果論にはなるが、悔やまれる点は主に2つだ。
まずは前半の終盤に失点したこと。久保のコメントからも明らかな通り、準備してきたこととは違う展開を余儀なくされた。
そして2つ目はリコの不用意な飛び出しによる失点。久保、イ・ガンインに加えサルバ・セビージャ、A・ロドリゲスが投入され「さあいくぞ!」といった雰囲気の中でのミスだったため、精神的なダメージはかなり大きかったはず。エラーが起きていなければ、同点に向けた迫力はさらにあったのかもしれない。