狙われたリバプールの欠点
前述したように、この試合でマンCは執拗にリバプールDFの裏を狙っていた。
29分の場面では、カンセロにサイドラインギリギリの大外からアーノルドの死角を突かれ、裏に抜け出されている。さらに、37分の失点した場面では、リバプールのDFラインが上がるタイミングに合わせて、入れ替わるようにジェズスに抜け出されてゴールを決められた。
また、VARによりゴールは取り消されたが、63分にラヒーム・スターリングに決められた場面では、ファン・ダイクがプレスに出た背後を突かれるなど、90分通して裏を取られ続けていた。
マンCの攻撃がハイクオリティだったこともあるが、何度も同じ形でチャンスを作られていたことは気にかかる。抜け出されても対応できるという考えだったのか、それとも単純に止めれていなかったかのはわからない。いずれにしても、この試合で露わになったこの欠点は、早期修正が必要だ。
プレミアリーグも残りわずか。マンCと痛み分けに終わったリバプールは、残りの試合を落とすことが許されない。4月19日にはマンチェスターユナイテッド戦、24日にはマージ―サイド・ダービー。さらに、5月7日にはトッテナム戦と、厳しい戦いが続く。
リバプールは山場を乗り切り、2季ぶりのリーグ優勝を果たすことが出来るだろうか。
(文:阿部勝教)
【了】