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なぜ…。絶好調だったアーセナル、連敗の原因は? 遠のく欧州CL、復帰間近の冨安健洋に期待することは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

ジャカを左SBで起用する弊害


 ふくらはぎの負傷で離脱が続く冨安の代役にはセドリック・ソアレスが定着したが、ティアニーとトーマスの代役は定まっていない。前節はティアニーの代わりにヌーノ・タバレスが先発に抜擢されたが、低調なパフォーマンスに終わり、前半のみで交代となっている。

 タバレス以外の左SBのオプションとしては、セドリックを左に回してベン・ホワイトを右SB、CBにロブ・ホールディングを起用する方法やブカヨ・サカを左SB起用する方法などがあったが、今節はグラニト・ジャカを左SBでスタメン起用した。

 中盤の有望な控えがいればジャカの左SB起用は有効な解決策になるかもしれないが、今節はトーマスも不在となっていることから、最適解のスタメンからダブルボランチの2人が中盤から外れることになってしまった。

 今節はアルベール・サンビ・ロコンガとウーデゴールの2名がダブルボランチとして起用されたが、2人とも攻撃面で持ち味を発揮する選手であり、前半のように比較的相手にボールを保持される展開になるとどうしても守備面での不安が露呈してしまう。特にウーデゴールは2列目で輝く選手であり、普段より後ろのポジションで起用されたことで相性の良いサカとの連係もあまり見られなかった。

 また、ジャカは左SBで出場しながらも、本職がサイドの選手ではないため、上下動の動きが少なく、左WGのマルティネッリを大外からサポートする頻度もかなり少なかった。そのため左サイドでの攻撃に厚みをもたらすことができず、ティアニー出場時よりサポートが少なかったマルティネッリは、結果的にいつも以上にボールロストが増えてしまった。 

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