横浜F・マリノス 最新ニュース
【写真:Getty Images】
ロス・アロイージ氏が横浜F・マリノスに合流
横浜F・マリノスは8日、ロス・アロイージ氏のアシスタントコーチ就任を発表した。
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アロイージ氏は1990年代にオーストラリア代表としても活躍した元MFで、現役時代は母国の他にスイスやフランス、イタリアなどでもプレーした経験を持つ。
指導者としてはオーストラリアでアデレード・ユナイテッド女子チームの監督や、ブリスベン・ロアーのアシスタントコーチを歴任。直近はアデレード・ユナイテッドでカール・ヴェアート監督のもとアシスタントコーチを務めていた。
そんな中、3月22日にアデレード・ユナイテッドがアロイージ氏の退団を発表。公式リリースの中では「アジアの大国で、海外での仕事のために去る」とだけ記されていたが、現地メディアなどが横浜F・マリノス行きを伝えていた。
最近ではオーストラリア・Aリーグの試合中継でも「ロス・アロイージは日本に向かっている」と紹介されるなど、正式発表まで秒読み段階と見られていた。そして、8日にマリノス入りが公式に発表され、同日からチーム練習にも合流した。
初日は実際に選手たちを直接指導する姿こそ見られなかったものの、ケヴィン・マスカット監督やアシスタントコーチのショーン・オントン氏らと積極的にコミュニケーションを取る様子はうかがえた。
練習後にオンラインで取材に応じたマスカット監督は「コーチとしてショーンや大島(秀夫)さん、安達(亮)さんらがいて、素晴らしい仕事をしてくれている」と前置きしつつ、「追加で新たなコーチを迎え、貢献してもらう計画は以前から進んでいた」と明かした。
合流のタイミングが4月になったのは「コロナ禍による入国制限やビザの問題があった」から。
昨季限りでヘッドコーチを務めていたジョン・ハッチンソン氏が退団しており、アロイージ氏の加入で指導陣の人数は前年と同じ数に戻った。
「ロスはアシスタントコーチであり、ショーンや大島さんや安達さんと同じ立場になる。誰が上で誰が下というのはなく、我々がこれまで通りチームのために働いていくことに変わりはない。我々ができることを全てやるのはもちろん、彼が入ることで、個人的に伸ばしてほしい選手に対する指導やビデオを使った指導がより細かくできると思う」
大島コーチは今年度のS級コーチ養成講習を受講中で、JFA公認S級指導者ライセンス取得のためにチームを離脱しなければならない期間がある。マスカット監督は大島コーチの事情にも言及しており、アロイージ氏の加入は指導陣の不足を補う以上の意味を持つことになりそうだ。
「彼が入ることで、より細かい指導によって選手たちをさらに伸ばせると思うので、チームに貢献してくれることを楽しみにしている」
マスカット監督が大きな期待を寄せる経験豊富なアシスタントコーチが、今後チームに対してどんな働きかけを見せていくか注目だ。
(取材・文:舩木渉)
【了】