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林大地「いくらでも序列はひっくり返る」。サッカー日本代表に追加招集、同僚・香川真司からの後押しも力に

text by 編集部 photo by Getty Images

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林大地
【写真:Getty Images】



追加招集の林大地、1年前の再現なるか

 サッカー日本代表は29日にカタールワールドカップアジア最終予選でベトナム代表と対戦する。



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 24日のオーストラリア代表戦に勝利してワールドカップ出場を確定させている日本代表では、本大会に向けて新たな競争が始まろうとしている。最終予選で出番の少なかった選手や、オーストラリア戦でプレー機会のなかった選手たちはアピールに燃えているはずだ。

 追加招集でチームに合流したものの、オーストラリア戦はベンチ外となったFW林大地は「この間のオーストラリア戦をA代表の一員として、ピッチ外でしたけど同じ思いで戦って、先輩方や同い年のいろいろな選手が戦っている姿を見て、他人ごととは思えないというか、自分が中心になって出たいなと思いましたし、競争の中にどんどん入っていきたいと強く思いました」とモチベーションを高めている。

 林と追加招集の組み合わせで思い出すのは、昨年3月に行われたU-24日本代表とU-24アルゼンチン代表による2連戦の2試合目だろう。当時も追加招集だった林は、初めて世代別代表に招集されてプレーした試合でゴールを挙げ、そのまま東京五輪本大会のメンバーにも滑り込んだ。

 そして、五輪本大会ではFW陣で最もプレー時間の長い選手に。五輪後にはサガン鳥栖からベルギー1部リーグのシント=トロイデンVVへステップアップして、欧州でプレーするようになった。「追加招集」のチャンスをつかんだことで、人生が大きく変わったのである。

「東京五輪はまさに、昨年の3月まで一度も世代別代表には選ばれたことがなかったですし、いくらでも序列はひっくり返るっていうのは、自分が一番体験しました。でも、中途半端な気持ちで準備をしていたら、起こることも起こらない。そうやってしっかりやって、そこからいろいろなタイミングが重なって、どうなるか。イメージできているというか、自分にある可能性を信じてしっかりやるしかないなという感じです」

 シント=トロイデンVVではリーグ戦で6得点を挙げ、7得点のFW原大智との2トップが定着しつつある。後半戦はチームとしても上り調子が続き、「ゴールを取れ始めたのは、チームの調子がよくなってきたのが最大の要因。少しずつベルギーリーグにも慣れてきて、できることも少しずつ増えてきている。それが得点という形で表れているんじゃないか」と林自身も手応えを感じながら結果を残してきたことで日本代表招集につながった。

 ベルギーを発つ前にはチームメイトであるMF香川真司から「しっかり頑張ってこいよ」とエールももらったという。林は「真司さんはすごくポジティブなので、僕たちを精神的な部分ですごく支えてくれている」と日本代表の先輩からの後押しの力を感じているところだ。

「東京五輪でもFWで一番試合に出ましたけど、ゴールを取っていないですし、やっぱりFWはゴールを取ってナンボだと思うので、ゴールをとにかく取りたいです」

 ゴールに飢える“ビースト”は、29日のベトナム戦で日本代表の序列を動かすような活躍を見せられるだろうか。大爆発のための舞台は整っている。

【了】

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