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カタールワールドカップアジア最終予選、オーストラリア代表対日本代表が現地時間24日に行われ、0-2で勝利した日本代表がワールドカップ出場権を獲得した。ロングボールを多用するオープンな展開はどのようにして引き起こされたのか。なぜ三笘薫が投入されたことで、攻撃が活性化されたのか。フォーメーションのかみ合わせやビルドアップにおける配置という観点から、おこしやす京都AC(関西1部)で戦術兼分析官を務める龍岡歩氏が日本代表の勝因を前後編に渡って分析する。(文:龍岡歩)
日本代表が見つけた新たな攻め筋
良く言えばスリリングな、悪く言えば大味な前半を経て、後半の日本代表は攻め筋を修正している。
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CBからロングボールを蹴って中盤の3枚が頭上のボールを追うのではなく、CBからのパスの受け手を中盤のIHに変更した。SBは極端に高い位置を取るのをやめて、あくまで幅を取る事でオーストラリアのSHを引きつける役割を徹底。これにより中盤中央のエリアで生まれる3対2の数的優位を活かす新たな攻め筋が見出された。
日本代表はこの新たな攻め筋により、確実に下でボールをつないで相手陣内に侵入できるようになった。仮に途中でボールを失ってもSBがむやみに高い位置を取らず、中盤の3枚も最初のフィルターになるため、オーストラリア代表のカウンターは沈黙。後半はオーストラリア代表にほとんど決定機らしいシーンを作らせていない。
試合構造が変化したことで森保一監督が動く。63分の上田綺世投入はロングボールが必要なくなったので、敵陣ペナルティエリア内での動き出しを武器とするFWが活きる下地ができ上がったと見たためだろう。左SBに中山を入れたのは低い位置からでも左足オープンでボールを受けて起点になれるSBが必要になったからだ。