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南野拓実「アジアの戦いを乗り越えてこそ日本代表の一員」。リバプールでの競争にも意気込み「今よりもレベルアップしてW杯に」【W杯アジア最終予選】

text by 編集部 photo by Getty Images

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南野拓実
【写真:Getty Images】



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【日本 2-0 オーストラリア カタールW杯アジア最終予選】

 サッカー日本代表は24日、カタールワールドカップアジア最終予選のオーストラリア代表戦に2-0で勝利を収めた。そして、1試合を残して悲願のワールドカップ出場権獲得を成し遂げた。



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 勝利を決定づける2得点を奪ったのはMF三笘薫だったが、そこまでにゴールへの布石を作っていたのは左ウィングとして先発したMF南野拓実だった。日本の背番号10は「僕たちは勝って今日ワールドカップの切符をつかみたいと思っていましたし、個人的にもアグレッシブに攻撃の部分でゴールを狙っていました」と語る。

 その言葉通り、前半から南野はエンジン全開でゴールに向かっていった。ハーフタイムまでに1人で7本ものシュートを放ち、2度クロスバーを叩く場面も。「ゴールを決められそうな感覚はあった」と調子の良さをうかがわせた。

 結果的にゴールは奪えず84分に交代し、代わりに左ウィングに入った三笘が2得点。「入らない時もある。何よりもチームが勝つことが一番なので、交代で入った(三笘)薫が決めてくれて本当によかった」と、南野は素直に仲間の活躍を喜んでいた。

 2015年10月に日本代表デビューを飾った南野だったが、その後はなかなかチャンスを与えられず、2018年のロシアワールドカップにも出場できなかった。本格的に日本代表の主力となったのは森保一監督就任後で、いまや背番号10を託されるチームの中心に成長している。

「最終予選を経験してワールドカップに行くのはすごく意味のあることだと思っていて、この雰囲気、このアジアの戦いを乗り越えてこそ、代表選手の一員だと僕個人的には感じます。最終予選は僕自身にとっても初めての経験でしたし、今は(突破が決まって)非常に嬉しいです」

 厳しい戦いを乗り越えてこそ、チームとしても個人としても大きく成長できる。南野は一時敗退の瀬戸際まで追い込まれた今回のアジア最終予選を経験し、改めてその実感を強く持っているようだ。

「ワールドカップに向けて時間はあまりないので、まずはリバプールに帰ってレギュラー争いでで(ポジションを)勝ち取って、今よりもレベルアップしてワールドカップに出場したいと思います」

 南野は「チームをよくするために個人的にできることは、常にいいコンディションで、フィットした状態で(日本代表に)来ることだけ」とも語る。

 29日のベトナム代表戦を終えてリバプールに戻った後は、クラブでの激しいポジション争いが待っている。現状はFWモハメド・サラーやFWジオゴ・ジョタ、FWサディオ・マネといった世界最高クラスの選手たちを脅かせていないが、ワールドカップ出場決定を弾みに序列を覆せるだろうか。

 リバプールで南野がレギュラーポジションを勝ち取れれば、それは日本代表のチーム力向上にも直結するのは間違いない。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

【了】

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