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【写真:Getty Images】
吉田麻也、カタールワールドカップ出場を決めて…
【日本 2-0 オーストラリア カタールW杯アジア最終予選】
サッカー日本代表は24日、カタールワールドカップアジア最終予選のオーストラリア代表戦に2-0で勝利を収めた。そして、1試合を残して悲願のワールドカップ出場権獲得を成し遂げた。
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2018年のロシアワールドカップ後にMF長谷部誠から日本代表のキャプテンマークを受け継ぎ、チームを引っ張ってきたDF吉田麻也は試合後のオンライン取材の中で「プレッシャーから一瞬解き放たれましたね」と安堵の表情を浮かべた。
吉田がキャプテンとして初めて挑んだアジア最終予選は波乱のスタートだった。ホームゲームだった初戦でオマーン代表に敗れ、サウジアラビア代表戦も落として序盤3試合で2敗。一時は予選敗退の危機に陥った。
「一番厳しかったのは、サウジアラビアに負けた時とその後、(次の試合で)オーストラリアに勝たなければいけない時が凄まじいプレッシャーでした。予選の中でこの試合を落としたら厳しくなるだろうなというのはわかっていたので」
窮地に立たされた日本代表は凄まじいリバウンドメンタリティを発揮して、昨年10月のオーストラリア代表戦から6連勝。自力でカタールワールドカップ出場権を勝ち取った。
「元を辿るとオマーンに負けたことが尾を引いてしまったかなと。そこでつまづいていなければ、仮にサウジアラビアに負けたとしても、そこまで追い込まれることはなかった。本当に自分たちで蒔いた種なので、追い込まれた状況になって、それを取り返すために必死に戦った。それが6連勝につながったと思います」
吉田はサウジアラビアに敗れた後、「結果が出なければ協会、監督、選手も責任を取る覚悟はできていると思います」と並々ならぬ覚悟を口にしていた。その裏で、森保一監督も選手たちに「いつでも退く覚悟はできている」と話していたという。吉田は「その覚悟が選手に伝わったのではないか」と、巻き返しの要因を分析する。
日本が敵地でオーストラリアに勝利した後、サウジアラビア代表は中国代表と引き分けたため、1試合を残して日本代表がアジア最終予選グループBの首位に躍り出た。昨年10月の段階で、ここまで劇的に状況が変わることは予期できていなかっただろう。
「試合が終わった瞬間はもう、よかったなと。これでとりあえずカタールワールドカップまで代表でプレーできると思いましたね」
これは吉田の偽りなき本音だろう。もしワールドカップ出場を逃せば、誰よりも責任感の強い彼は本気で日本代表からの引退を考えたに違いない。
「今日の試合が終わった瞬間は(プレッシャーから)解き放たれましたけど、またここからカタールワールドカップに向けての準備が始まるし、予選を戦った選手と本戦で戦う選手はかなり変わる。またイチからポジション争いが始まるし、もしかしたら次、予選から全くメンバーを変えるかもしれない。
6月には新全試合があるし、実質そこしか(本大会までの)準備期間はない。9月は本番を想定しなければいけないだろうし、(新しい選手を)試せると言ったら6月しかないので、そこでもう一度チームの競争が始まるなと思っています」
吉田は「一瞬」だけ解き放たれた後、すぐに気を引き締め直していた。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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