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勝負を決めた三笘薫の成長とは? サッカー日本代表は「危うい状態」から「本来あるべき展開」へ【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

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カタールワールドカップアジア最終予選、オーストラリア代表対日本代表が現地時間24日に行われ、0-2で勝利した日本代表がワールドカップ出場権を獲得した。試合は膠着状態で進むかと思いきや、オープンな展開に。予想外の打ち合いはいかにして引き起こされたのだろうか。(文:西部謙司)


三笘薫を先発で使っていれば…

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【写真:Getty Images】

 交代出場して5分でゴール、それから5分後に2点目。10分間に2点とれる三笘薫を先発で使っていれば18-0で勝てた……もちろんそんな単純は話ではない。監督によっては最初から起用する人もいるだろうが、森保一監督がそういう選択をしないことはこれまでの采配から明らかだった。

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 先発で送り出すのは守れる11人だ。もし自分たちが良い攻撃ができなくても、相手にもさせなければ試合を膠着させることはできる。とくに前半は膠着上等、接戦ベースで構わないというのがこれまでの戦い方であり、予選突破のかかったオーストラリア代表戦はそれをそのままやればいいという好条件の試合だった。ドローでも何ら問題はない。最後のベトナム代表戦にホームで勝てば予選突破なのだ。

 逆に、オーストラリア代表は勝たなければならない。トップにスピードスターの浅野拓磨を据えたのは、相手が前に出てくると予想したからだろう。しかし、これが日本代表のゲームプランを結果的に曖昧にしてしまったかもしれない。

 20分間は思惑どおり膠着状態の塩試合だったが、途中から急に打ち合いの様相に転じている。日本代表は打ち勝っていたが、南野拓実のシュート2本がバーに当たるなど決めきれず、オーストラリア代表にも決定機を作られている。オープンな展開は日本代表にとって望ましくないはずなのに、なぜかそうなっていた。

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