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【写真:Zoom会見のスクリーンショット】
ドイツで台頭する内野貴史、U-21日本代表デビュー
【日本 1-0 クロアチア ドバイカップU-23】
ドバイカップU-23の初戦が現地23日に行われ、U-21日本代表はU-23クロアチア代表に1-0で勝利を収めた。
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後半開始からピッチに立ったDF内野貴史は、世代別代表デビュー戦ながら落ち着いたプレーで完封勝利に貢献した。試合後には「日の丸を背負って戦うのはずっと目標にしてやってきたことなので、今日、それが達成できて素直に嬉しかったです」とU-21日本代表デビューの喜びを語った。
ジェフユナイテッド千葉の育成組織で育った内野は、高校卒業とともにドイツへ渡り、1.FCデューレンやアレマニア・アーヘンといった下部リーグクラブを渡り歩き、今季からフォルトゥナ・デュッセルドルフに所属している。
主にドイツ4部相当のセカンドチームでプレーしていながら、トップチームに新型コロナウイルス陽性者が続出した影響もあって今月12日にドイツ2部リーグデビューを飾った。その試合では右サイドバックとしてフル出場し、パーダーボルン相手に安定感あるプレーを披露。そして、ドバイカップU-23に出場するU-21日本代表招集のチャンスもつかんでいる。
「自分の中で積み上げてこれているものは少しずつあるという確信はついているんですけど、個人的に自分は日本でもドイツでもまだ何も成し遂げているわけではなく、今は上に向かっている途中なので、今の自分が失うものなんて何もないと思います。だから、とにかく今日も試合に入るときには失うものはないという割り切った気持ちで、ただ100%でやることだけを意識していました」
内野の「失うものなんて何もない」という思いは、プレーにも表れていた。魂のこもった一挙手一投足は、今後への大きな可能性を感じさせるのに十分だっただろう。パリ五輪に向けたスタートとなる試合でドイツからの“逆輸入”戦士は確かなインパクトを残した。
「日の丸をつけて戦う以上、どれだけチームのために、国のために戦えるかがまず一番大事だと思うので、そういう意味で言ったら、今日の試合は少し足りないかなと外から見ていて思ったので。ミスしてもチームとしてみんなでやろうというメンタルをチームに落とし込もうと意識してずっとやっていました」
後半開始からの途中出場だった選手がチームにエナジーをもたらしたことで、数多くのチャンスを作りながらゴールを決めきれない展開にも焦ることなく、最後まで全員がチームのために走って終盤に決勝点を奪えたのかもしれない。
内野自身も「積極的にチーム全体に声をかけて、ポジティブな声を増やして、みんなで戦う姿勢を出していけば、最後にああいう得点が生まれて、結果、試合にも勝てることは今日でちゃんと証明できた」と手応えを口にする。
しかし、同時に「1点取った後にもう1点を奪いにいくチームとしての姿勢が少なくなってきた」と課題も感じていた。ゆえに26日のU-23カタール代表戦に向けて「もっと貪欲にゴールを目指す姿勢を見せられれば」と意気込む。
「日本代表として出ている以上、やっぱり第一に結果が求められるので、あと2試合、絶対に勝つことを意識して、そのためにチームとしていい準備をしていけたらいいなと思います」
どんな時も組織や国のために尽くせる選手がチーム力を底上げしてくれることは間違いない。高卒で欧州へ渡り、地道に努力を続けてチャンスをつかみ取った内野の泥臭さや実直な姿勢が結果として報われることを願うばかりだ。
(取材・文:舩木渉)
(文:○○ 取材協力:○○)
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