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サッカー日本代表、オーストラリアの対策をどう破る? 守田英正「守備の構築を前回以上に」

text by 編集部 photo by Getty Images

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守田英正
【写真:Getty Images】



オーストラリア代表を打ち破るには?

 サッカー日本代表は24日に行われるカタールワールドカップアジア最終予選のオーストラリア代表戦に向けて、現地シドニーで合宿を続けている。



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 すでにFW大迫勇也やDF冨安健洋、DF酒井宏樹といった主力級を欠くことが決まっている日本代表に対し、オーストラリア代表も大幅なメンバー変更を強いられているところだ。

 新型コロナウイルス陽性反応が出た影響でMFアーロン・ムーイを招集できず、メンバー発表後にMFジャクソン・アーバインとMFクレイグ・グッドウィンの不参加も決定。そして、22日には直近のリーグ戦で負傷したMFトム・ロジッチと、合流前の検査で新型コロナウイルス陽性となったDFキー・ロウルズの辞退が発表された。

 とはいえ状況に変わりはない。現在アジア最終予選のグループBで2位の日本代表に3ポイント差の3位につけているオーストラリア代表にとって、今回の日本戦は勝たなければならない試合。もし敗れればカタールワールドカップ出場権獲得が難しくなってしまう。

 ホームの大声援を背にして戦えるオーストラリア代表は、アグレッシブにゴールを狙ってくるはず。昨年10月に敗れた試合を教訓に、日本代表の4-3-3を徹底的に研究して弱みを突こうとするはずだ。

 勝てばワールドカップ出場が確定する日本代表は、どう立ち向かうべきか。特に中盤の攻防で鍵になるであろう選手たちは、すでに戦い方のイメージを膨らませている。

「(オーストラリア代表は)間違いなく、前回と違って真ん中(中盤)の3人にマンツーマン気味に(守備を)当ててくることを考えていますし、相手もこの前の後半、短く(パスを)つなぐことを少しやめたというか、ちょっと長めにボールを放り込んできた。

(日本代表は)守備の仕方とか、前に、人に強く(プレッシャーをかけに)いきすぎて自分の後ろを空けてしまって、セカンドボールを拾われてリズムを作られたので、守備の構築を前回以上にしないといけないかなと思います」

 そう語るのはMF守田英正だ。昨年10月のオーストラリア戦から採用されている4-3-3の中盤でインサイドハーフに定着した26歳は、「もし(日本の中盤が)3枚で出たら、その3枚に対して厳しく(寄せに)来るイメージがあるので、(自分が)どこまで引いてボールを受けにいくか、どこまで(マークが)ついてくるか、ポジショニングのところでの駆け引きで上回れれば、特に問題ないかなと思います」と相手の対策を上回って反撃するための方策も示した。

 他の選手も守田と共通の考えを持っている。中盤アンカーで存在感を発揮しているMF遠藤航は「相手も攻撃的に来るのは前提で、自分たちが主導権を90分間握っていなければいけないとは思っていない。だからそこはパワーの使いどころや、相手がどういう形でくるのか、どうプレッシャーをかけてくるのか、どのタイミングでパワーを使ってきているのか、という感覚みたいなところは、ピッチ内で感じるのが大事。そこは経験ある選手が多いと思うし、そんなに心配はしていないです」と自信を口にした。

 さらに遠藤は、相手の出方に応じて1人ひとりが的確に判断を下してポジショニングやパス回しのテンポを柔軟に変えていくことの重要性を説きつつ、「まずは自分たちのやるべきことを前面に出していくのが一番大事」だと強調していた。

 1月の中国代表戦と2月のサウジアラビア代表戦で好パフォーマンスを披露したDF板倉滉は「わかっていること、自分たちが見えていることでも、とにかくしゃべりながら、本当に細かい修正をできたら危ないシーンを防げると思うので、それは次の試合でも、前の試合と変わらずしっかりやっていければ」と、守備構築におけるコミュニケーションの大切さを語った。

 それぞれが1失点すらも許さない守備の構築のために、相手のプレーを上回ってゴールを奪うために、そしてチームが90分間団結して戦うためにやるべきことを理解している。これは日本代表にチームとしての戦い方の強固な基盤ができている証拠だろう。

 守田はオーストラリア戦がこれまでで「一番大事な試合になる」としつつ、当日に臨むにあたっての心構えを語っていた。

「勝つことができればワールドカップの出場が決まるので、間違いなく一番大事な試合になります。勝ちにいきますし、どういった試合展開になるか分からないですけど、負けることは許されないので、最悪引き分けも考えてサッカーをしないといけない。勝つことを前提に、勝ちにいくうえで最後は賢く戦い方を変えなければならないところもあると思います。

試合に出るにつれて、自分の立場や役割、充実感もそうですし、信頼も増えてきているのは事実としてあると思うんですけど、やることは変わらないですし、普段と違うことをしても仕方ないので、自分のしてきたことをぶつけるだけかなと」

 全員で練習できる時間は限られているが、それでも選手個々が自分の役割を理解してチームのために動くことができる。いまの日本代表の強みを最大限に発揮できれば、オーストラリア代表に勝ってカタールワールドカップ出場権を手にすることができるはずだ。

【了】

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