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Jリーグ 3年前

平塚に帰ってきた曺貴裁、「ここに至るまでの時間に対する答え」とは? 深々と頭を下げ続けた952日ぶりの凱旋【コラム前編】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「湘南ベルマーレの監督を辞めたのは100%自分の責任」



「堂々と胸を張って、再びJリーグの舞台に立ってほしい」

 果たして、流通経済大学は2020年の関東大学リーグ戦2部を制覇。1年での1部復帰を果たし、JFAから科された処分も明けた直後に、2011シーズンからJ2の戦いに甘んじてきた、生まれ故郷のクラブでもある京都から監督就任へのオファーが届いた。

「決してノスタルジーで引き受けたわけではないけれども、それでも一緒に高みを目指したい、と声をかけてもらったのはこの上ない喜びでした」

 昨シーズンの明治安田生命J2リーグで京都を自動昇格圏内の2位へ導き、一方で湘南も16位でJ1残留を勝ち取った。湘南と必ず邂逅する状況が生まれる今シーズン、開幕早々の第4節に実現した90分間を、曺監督は感慨深げに振り返っている。

「湘南さんの監督を辞めたのは100%自分の責任だと思っています。そこからさまざまな経験をさせてもらって、いまこの場にいることも決して当たり前のことではないと思っています。過去から学び、目の前にいる選手やスタッフと一緒にいいものを作っていこう、と昨シーズンから取り組んできたときに、このスタジアムに来ることができたのは、ここに至るまでの時間に対する答えだったと思っています」

 もっとも、第4節に至るまでの両チームは対照的な戦いを繰り広げてきた。

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