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バルセロナはなぜ勢いを失ったのか? ガラタサライ戦はまさかの無得点。苦しめられた厄介な存在は…【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

当たっていたカンテラ出身者

イニャキ・ペーニャ
【写真:Getty Images】



 それが、ガラタサライ守護神イニャキ・ペーニャである。

 イニャキはアリカンテやビジャレアルのカンテラ(下部組織)を経て2012年にラ・マシア(バルセロナ育成組織)に入寮している。その後順調に昇格していき、数年前からトップチームのメンバーに招集され続けていた。しかし、正守護神マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンの壁は高く、トップチームで出番は訪れず。今年1月に、出場機会確保のためガラタサライに期限付き移籍していた。

 そのイニャキは古巣との対戦で燃えていたのだろう、素晴らしいパフォーマンスを披露している。27分にはデパイの鋭いFKを片手一本でファインセーブ。さらに41分、デパイのパンチ力のあるミドルシュートをこれまた片手一本でセーブしている。

 後半に入ってもイニャキの安定感は変わらず、クロスなどをことごとくセーブ。56分にはブスケッツのヘディングシュートを、またまた片手一本で防ぐなど、この日は“当たっていた”。もちろんバルセロナ側のシュート精度にも問題があったことは間違いないが、イニャキがいなければ、0-0というスコアにはなっていなかったかもしれない。

 いずれにしてもバルセロナはカンプ・ノウで勝ち切ることができなかった。2ndレグはガラタサライホームとなるが、彼らのサポーターは世界一とも言えるほど熱狂的で、普段とはまた違う空気を味わうことになるはずだ。その中でもベスト8に進めるのか。バルセロナの実力が試されることになりそうだ。

(文:小澤祐作)


【了】

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