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リバプールの「守備は本当に悪かった」。その原因は? なぜウエストハムに裏を狙われ続けたのか【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

苦戦した中でも輝きを見せていたのは…



 何度も裏を取られてピンチを招き、引かれた守備を崩せてもなかなか点が取れない。どう見てもリバプールは苦戦していた。

 引き分けていてもおかしくない試合だったが、この試合を勝利に導いたのはアレクサンダー=アーノルドだろう。

 試合開始早々にサラーの決定機を演出。先制点の場面では、胸トラップから鋭いパスを通してマネのゴールをアシストしている。さらに30分の場面では、こぼれ球をダイレクトでルイス・ディアスにパス。得点が入っていてもおかしくないチャンスを演出していた。
 
 守備でも39分の絶体絶命のピンチをゴール目前でクリアし、チームを救っている。

 データサイト「SofaScore」によると、ボールタッチ数125回、キーパス5回、2度のビックチャンスの演出と、この全てが両チーム最多。このDFがリバプールのほとんどのチャンスに関与し、チャンスを演出していたことは数字を見るだけでもわかるだろう。その活躍により、両チーム最高となる8.9点の評価を与えられている。

 アレクサンダー=アーノルドの公式戦アシスト数は、この試合を終えてキャリアハイとなる16に到達した。この試合のアシストについてクロップ監督は「彼は相手ボックスやその周りの危険な状況、ポジションがどこかを把握し、そこにボールを運ぼうとする。私はあれがシュートだとは思わない。今日のサディオのゴールは見事だった」と先制点の場面を称賛した。

(文:阿部勝教)


【了】

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