横浜F・マリノス 最新ニュース
【写真:Getty Images】
小池龍太、5試合で3つ目のポジションに挑戦
明治安田生命J1リーグ第3節が6日に行われ、横浜F・マリノスは清水エスパルスに2-0で勝利を収めた。
【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。4月17日まで初月1ヶ月無料お試し実施中】
開幕していきなり約2週間で5試合をこなす連戦となり、マリノスでは負傷者が続出している。現在離脱している選手の名前だけを挙げても、MFマルコス・ジュニオール、MF水沼宏太、MF喜田拓也、MF渡辺皓太、FWレオ・セアラ、DF畠中槙之輔と、チームに欠かせない主力級ばかりだ。
しかし、そんな苦境に陥っても今季のマリノスは強い。5連戦を3勝1分1敗で切り抜け、暫定ながらJ1リーグ首位に立っている。
好スタートをけん引している選手の1人が、DF小池龍太だ。5試合全てでピッチに立ち、うち4試合は先発出場。しかも、すでに3つのポジションで先発起用され、チームになくてはならない“エンジン”として機能している。
右サイドバックを本職とする小池は6日の清水戦で、4-2-3-1のダブルボランチの一角で先発出場した。直前のヴィッセル神戸戦で途中出場した際にボランチに入ったが、これまでほぼ未経験のポジションで先発することになった清水戦では先制ゴールも挙げて連勝に大きく貢献した。
「チームが勝つこと、いつも通りのサッカーをすること、周りの選手が少しでもやりやすい環境であることが自分の中で手応えを感じる部分。今日の試合に関しては、そういった部分が多く出て、周りの選手を助けられたんじゃないかなと思っています」
マリノスのサイドバックは、ライン側と駆け上がるだけではなく、積極的に内側のポジションをとることも求められる。そう考えれば流れの中でボランチ的な役割を担うタイミングもあり、そこで起用するのも無理のない判断に思える。だが、最初からボランチとしてプレーするにはサイドバックとは違ったことを意識しながら動く必要もあり、決して簡単なコンバートではないはずだ。
それでも小池は問題なくボランチをこなして見せた。
「マリノスのサッカーの中でプレーすることは、特にポジション関係ないと言ったらあれですけど、いる場所、いなければいけない場所を認知した中で、役割は多いようで少ないというか、しっかりと理解していれば迷うことはないです。
自分にできることとか、チームがやらなければいけないことを、その試合の中で分析できて、行動に移せたところが1つの成長だと思いますし、プラスして、そこからやれることを増やしていくことが今後の成長につながるかなと思っています」
小池がボランチで機能したのは、マリノスのゲームモデルがチーム全体に浸透していることの証左でもある。誰がどこで出ても同じアタッキングフットボールの精神を体現し、パフォーマンスに昇華できる。2022シーズンの開幕5連戦は、負傷者続出という痛みをともないながらではあったが、選手起用によってチームが成長し競争も激しくなるという収穫も見える結末となった。
(取材・文:舩木渉)
【了】