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財政難救った恩を忘れず

　スポーツ界でロシア排除が続いているが、全てが同じ方向に向かっているわけではないようだ。セルビア1部のレッドスターでは、ファンがスタジアムでロシア支持ととれるチャントを口にしている。英『デイリー・メール』などが伝えた。

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　話題になっているのは、3日に行われたヴォジュドヴァツ戦。敵地でのゲームはほとんど観客がいなかったが、ゴール裏に用意されたアウェイサポーター用のエリアには多くの人が詰めかけていた。このエリアを陣取ったレッドスターのサポーターは、ロシアを支持する声を上げていたという。

　その理由は、レッドスターのスポンサーのようだ。同クラブのスポンサーは、ロシアのエネルギー会社ガスプロム。ドイツ・シャルケのスポンサーでもあり、こちらはすぐに契約を打ち切る決断をしたが、レッドスターは今も関係を維持している。実際、レッドスターはガスプロムのロゴが入ったユニフォームでピッチに立った。

　UEFAはスポンサー契約については「クラブ個々の問題」であるとして、ロシア企業の排除を強制していない。レッドスターはガスプロムとの関係が深く、その動きはないようだ。

　レッドスターの幹部は、「ガスプロムのロゴを消すようには言われていない。そうならないことを願っている。ガスプロムは2010年からレッドスターをサポートしてきた。最悪の財政危機に見舞われたときから一緒だった。ガスプロムがいなければ、レッドスターがどうなっていたかは分からない。レッドスターを愛する人たちは、ガスプロムが我々にもたらしたものを忘れていない」と述べたそうだ。

　レッドスターは今月10日、ヨーロッパリーグでスコットランドのレンジャーズと対戦する予定だ。

【了】