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チェルシーもロシア侵攻で「酷い状況」と監督。ロシアの大富豪オーナーがクラブ売却も?

text by 編集部 photo by Getty Images

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トーマス・トゥヘル
【写真:Getty Images】



トーマス・トゥヘル監督も影響認める

 ロシア軍によるウクライナ侵攻はサッカー界にも様々な形でインパクトを与えている。昨季欧州王者であるチェルシーも、経営面で大きな影響を受けることになるかもしれない。英『スカイ・スポーツ』など複数メディアが伝えた。



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 欧州サッカー界ではすでに、ロシアに対する様々な制裁的措置が取られている。欧州サッカー連盟(UEFA)は5月にロシアのサンクトペテルブルクで開催が予定されていたチャンピオンズリーグ決勝の会場をパリに変更。マンチェスター・ユナイテッドはロシアの航空会社アエロフロート社とのスポンサー契約を打ち切り、ドイツのシャルケもロシアの天然ガス企業ガズプロム社のスポンサーロゴをユニフォームから外すことを決定した。

 ロシアの大富豪ロマン・アブラモビッチ氏をオーナーとするチェルシーも、この国際情勢と無縁ではいられない。現時点で具体的な影響は受けていないものの、報道によれば英国政府内では、ウラジーミル・プーチン大統領との繋がりもあると言われるアブラモビッチ氏の英国内での資産差し押さえや経済活動禁止の可能性も検討されているという。

 石油産業で成功を収めたアブラモビッチ氏は2003年にチェルシーを買収し、世界屈指の資金力に支えられたクラブは2度の欧州制覇や5度のプレミアリーグ優勝などを含めた大きな成功を収めてきた。だが状況次第ではチェルシーのオーナー続行が不可能になることもあり得ると予想され、推定15億ポンド(約2320億円)の価値を持つとされるクラブの買収に向けて米国などから複数の投資家・投資ファンドが関心を示しているとも報じられている。

 チェルシーのトーマス・トゥヘル監督も、25日の会見でクラブの置かれた現状についてコメント。「何も問題がないような振りはできない。私にとっても選手たちにとっても酷い状況だ。誰も予想していなかった非現実的なことだ。大きな不安定さがもたらされている」と語った。

「気持ちを乱されているし、不安にも感じている。クラブや我々に対して批判的意見があることもある程度は理解できる。完全に(批判から)逃れることはできない」とトゥヘル監督。現地時間27日にはカラバオ・カップ(リーグ杯)決勝のリバプール戦という大一番に臨むチェルシーだが、選手らの精神状態への影響も懸念される状況だ。

【了】

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