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明らかにダメだったマンUが変わった! アトレティコに猛攻を仕掛けたラングニック采配とは?【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

短時間で立て直したラングニックの采配



 前半のマンチェスター・ユナイテッドは明らかにダメだった。
 
 寄せるだけの守備に、回すだけのポゼッション。さらに動き出しの無い攻撃と、チーム全体に全く覇気がなかった。前半の状態が90分間続いていれば、確実に敗戦していた。だが、同点にまで持って行けたのは、短時間でチームを再生させたラングニック監督の手腕によるところが大きいだろう。

 前述した通り、マンチェスター・ユナイテッドは後半に4-2-3-1から4-3-3へフォーメーションを変更した。

 ジェイドン・サンチョとマーカス・ラッシュフォードの両ウイングをサイドラインぎりぎりまで張らせ、中央のC・ロナウドの両脇にポグバとB・フェルナンデスを配置した。

 これにより、C・ロナウドは最前線に留まるだけでなく、ラッシュフォードらと入れ替わってサイドに流れたり、ポグバらと代わって中盤でパスを引き出したり、より自由にプレー出来ていた。

 サイドを攻め上がる際には、サイドバックが積極的に攻撃参加。ここにC・ロナウドやポグバらが絡むことで、より効果的な攻撃が出来ていた。

 55分の場面がまさにそれだ。ヴィクトル・リンデロフのオーバーラップで空いたスペースをポグバが活用。サンチョからパスを受けると、B・フェルナンデスへ鋭いパスを通し、チャンスを作っていた。

 前半に1点をリードされていたため、攻撃的な変更は必要不可欠だった。だが、前半のパフォーマンスを考えれば、大胆な変更で崩れるリスクもあったはずだ。それでも、この修正がなければ、ユナイテッドは非常に不利な状況で2ndレグをオールド・トラッフォードで戦うことになっていただろう。

 (文:阿部勝教)

【了】

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