一体なぜ「10番」に?
――昨季から監督が代わっていないにもかかわらず、今季は起用法もプレーの内容も、周囲からの評価もガラッと変わりました。チアゴ・レーニョSDも藤本選手のプレーを非常に高く評価していましたが、クラブからの信頼をどう感じていますか?
「クラブからの期待や評価はすごく感じていますし、それに応えられるようにプレーしているだけですね。毎試合厳しいですけど、このクラブのために勝ちたいという思いが本当に強いので、その姿勢が評価してもらえるのは嬉しいです」
――今季から背番号10を託されたのが、クラブからの期待と評価の表れでもあると思います。
「10番になった理由は全然わからないんですよ。シーズンが始まる時に掲示されていた紙を見たら自分の背番号が『10』になっていて、『いいの?』とは思ったんですけど……」
――でも、藤本選手は期限付き移籍中なので、来季はジル・ヴィセンテにいないかもしれません。今季限りで退団する可能性のある外国籍選手に10番を与えるのは、クラブとしても大きな決断だったのではないかと思います。
「確かにそうですね。全然考えていなかったですけど、そういえば僕、レンタル選手でした(笑)。でも、ピッチに立ってしまえばそんなの関係ないと思うので、自分がレンタルで在籍している自覚はないんですよ。よく考えたら結構すごいことなのかもしれないですね」
(取材・文:舩木渉)
【了】