2位:フィリッポ・インザーギ(元イタリア代表)
【写真:Getty Images】
在籍期間:2001年夏~2012年夏
クラブ通算成績:300試合126得点
代表通算成績:57試合25得点
「ピッポ」の愛称で親しまれたフィリッポ・インザーギが2位にランクインした。2001年にユベントスからミランへ加わると、そこから38歳となる2012年まで赤黒のユニフォームを着用。公式戦300試合に出場して126得点という素晴らしい成績を残し、スパイクを脱いだ。
インザーギはセリエA得点王を1回だけ獲得しているが、それはアタランタ時代のもの。ミランでは一度も獲得したことがなく、一つのシーズンでリーグ戦15得点以上を叩き出したことも1回のみだった。しかし、チャンピオンズリーグ(CL)を得意としており、ミランの選手として出場した55試合で実に29得点を奪っている。とくに、2006/07シーズンの決勝、リバプール戦での2ゴールを覚えている人は多いだろう。勝利の立役者となり、MOMに選出されていた。
センターフォワードとしてずば抜けた技術力があったわけでも、圧倒的に強かったわけでもない。しかし、こぼれ球に対する反応が速いなど誰よりも泥臭く、誰よりもゴールへの嗅覚に優れていた。とくに相手ディフェンスラインをぶち破る上手さはピカイチで、オフサイドラインぎりぎりを常に攻めてくる。対峙する選手からしても、相当嫌な存在だったことは確かだ。
そのインザーギは、現役最後のゲームとなった2011/12シーズンのノバーラ戦で途中出場すると、クラレンス・セードルフの浮き球に抜け出しゴール。喜びを爆発させるなど、多くのサポーターの心を打った。決して華があるFWだったわけではないが、多くの人の記録に残る、名ストライカーだった。
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