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リバプールが上回った「質」とは? 拮抗した試合で生まれたインテルとの差【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

困った時のセットプレー


 60分にビダルのパスに抜け出したエディン・ジェコがゴールネットを揺らすもオフサイドの判定となり、インテルはまたも先制のチャンスを逃した。その後も両チームともに枠内シュート0本の状況が続いていたが、75分に試合の均衡を破るゴールが生まれる。

 足首を痛めていたディオゴ・ジョタに代わり、後半頭から投入されていたロベルト・フィルミーノが、アンドリュー・ロバートソンが蹴ったコーナーキックを見事なバックヘッドでゴールに流し込んだ。

 最初の枠内シュートをゴールに結びつけたリバプールは、83分にもセットプレーの流れからモハメド・サラーがゴールを決め、2点のリードを奪った。

 先週末のプレミアリーグ第25節バーンリー戦に続き、この日もセットプレーの強さが光ったリバプールだが、その精度の高さはデータにも現れている。データサイト『Who Scored』によると、今季リバプールはセットプレーからプレミアリーグで14ゴール、CLで5ゴールを決めており、どちらもコンペティションでも最多の数となっている。

 リバプールにはCBとファビーニョを除くと空中戦に絶対の自信のある大柄な選手はいないが、両SBのロバートソンとトレント・アレクサンダー=アーノルドの際立ったキック精度と、フィルミーノやジョタのように身長180cm前後でもピンポイントでクロスをヘディングで合わせることができる選手がいる。こうした技術を持っている選手が多くいるからこそ、この結果となっている。

 試合はセットプレーから2ゴールを決めたアウェイのリバプールがリードを守り切り、1stレグを0-2で勝利した。

 インテルも非常に良い試合をしていただけに悔やまれる敗戦となったが、リバプールとの明確な差を感じる場面と出来事があった。

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